2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

漫画 丸尾末広「パノラマ島綺譚/芋虫」

著者 丸尾末広 原作 江戸川乱歩「パノラマ島綺譚」ビームコミックス2008年3月7日初版初刷発行 魔神・丸尾末広が、江戸川乱歩の代表傑作を、奇跡の完全漫画化!三年余の沈黙から覚醒した、日本漫画界が世界に誇る魔神・丸尾末広、満を持して、巨星・乱歩の歴史…

読書 小川護著「私のシベリヤ物語」 (光人社NF文庫)

私のシベリヤ物語―捕虜生活三年間の青春2011年11月21日発行 寒さと戦い、飢えと戦い、戦友たちは孤独の中で死んでいった―ソ満国境でソ連軍を迎え撃った若き見習士官の抑留体験。日々、過酷な環境にさらされながら、明るさと希望を失わず、仲間とともに帰還の…

読書 小倉孝誠著「推理小説の源流」

推理小説の源流―ガボリオからルブランへ2002年3月12日初版発行淡交社 ポーを祖とし、ドイルで完成したとされる推理小説。しかし、ひとりの仏文学者の緻密な研究が、忘れられた作家ガボリオの驚くべき先見性を明らかにする。ルコック探偵から、ホームズ、ルパ…

読書 「近代フランスの事件簿」

フランスでは犯罪者や娼婦でもフランス語を流暢に話す 近代フランスの事件簿―犯罪・文学・社会小倉孝誠著2000/9/1淡交社 ヒ素による夫殺し(ラファルジュ事件)の裁判は、毒物鑑定をめぐって混迷し、真相が謎のまま美貌の妻マリーに有罪の判決がくだった。終身…

読書 平山夢明著「ミサイルマン(光文社文庫)」

2010年9月10日2刷発行 凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器……。〈顕現〉と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。愛娘を手に掛けたときに現れた究極の顕現とは?(「枷」)オンナをさらっては殺して埋めていた俺とシゲ。ある日、…

読書 平山夢明著「ヤギより上、猿より下」

平山夢明著2016年6月30日発行文藝春秋 「どうぶつ好き、あつまれ~!」『デブを捨てに』の〈悪夢〉は、まだ終わっていなかった――。「こんな小説、みたことないよ!!」〈イエロートラッシュ〉シリーズ第二弾 「あんたら全員、ヤギより上、猿より下なんだよ!」真…

絵画『Frans Verhas 「Art collector...」』

ベルギーの画家 Frans Verhas(1827-1897) Art collector in a kimono.

絵画『フランス・フェルハス 「着物を着た若い女性」』

ベルギーの画家 フランス・フェルハス(1827-1897) 着物を着た若い女性(1878)

読書 平山夢明著「デブを捨てに」

平山夢明著2015年02月20日発行文藝春秋 「うでとでぶどっちがいい」と聞かれ、でぶを選んだ俺は、“デブ”の若い女を、愛車のスパイダーに乗せ、北へと向かった……空前絶後、怒濤のロードノベルの表題作や、捨てた娘から三十五年ぶりに手紙をもらったおっさんに…

読書 平山夢明著「或るろくでなしの死」

21世紀の安部公房21世紀の実存主義 平山夢明著平成二十三年十二月三十日初版発行角川書店 良識を示そうとした浮浪者が誰にも相手にされずに迎える「或るはぐれ者の死」、他国で白眼視されながら生きる故郷喪失者の日本人が迎える「或る嫌われ者の死」、自ら…

読書「暗くて静かでロックな娘(チャンネー)」

ザギンでチャンネーとシースー 平山夢明著2015年12月25日第1刷集英社文庫 目と耳が不自由な美女と、何の取り柄もない男の純愛を描く表題作。ただの筋肉バカとなってしまった元アメフト選手の兄を持てあます弟の苦悩(「兄弟船」)。過去に人身事故を起こして…

読書 「独白するユニバーサル横メルカトル」

平山夢明著2006年12月10日4刷発行光文社 タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日本推理作家協会賞を受賞した表題作。学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に晒される少女…

読書 平山夢明著「他人事」(集英社文庫)

平山夢明の衝撃と破壊力 2017年6月21日第8刷 鬼才が紡ぐ悪夢と狂気の世界交通事故にあった家族にふりかかる無関心という恐怖。孤独に生きる老婆を襲う悲劇など、理解不能な他人たちに囲まれているという日常的不安が生み出す数々の悪夢を描く14編。(解説/冨…

SF映画「ドント・ウォーリー・ダーリン」

2022年アメリカ製作。123分。(原題:Don't Worry Darling) 「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」で監督として高く評価された俳優オリビア・ワイルドの長編監督第2作で、「ミッドサマー」のフローレンス・ピューを主演に迎えて描いたユートピアス…

読書 岩尾龍太郎著「江戸時代のロビンソン」

江戸時代のロビンソン 七つの漂流譚2006年弦書房 不慮の海難事故によって鎖国下の日本から外海への漂流を余儀なくされた船乗りたち。その多くは戻ることはなかったが、数少ない日本への生還者たちについては彼ら自身の肉声をもとに記録が残され、その後、人…

読書 柳沢玄一郎著「軍医戦記」

軍医戦記―生と死のニューギニア戦光人社NF文庫2003/6/1柳沢 玄一郎著 自己の命をはかない境遇にさらしながら将兵の命を保全する―現役軍人として国家に滅私する責務を担い、そしてまた医者として、その重い務めを自らに課す。連合軍側が『世界で最も頑強な戦…

読書 菅野茂著「7%の運命」

7%の運命―東部ニューギニア戦線 密林からの生還光人社NF文庫2006/1/1 生存を望むべくもない東部ニューギニア戦線を生きぬいた末端兵士が描く悽惨な戦場の実態―飢餓に、傷病に、次々と戦友たちが斃れる中で、なぜ自分は生き残ることができたのか―自らのおかれ…