読書 平山夢明著「デブを捨てに」

平山夢明
2015年02月20日発行
文藝春秋

「うでとでぶどっちがいい」と聞かれ、
でぶを選んだ俺は、“デブ”の若い女を、
愛車のスパイダーに乗せ、北へと向かった……
空前絶後、怒濤のロードノベルの表題作や、
捨てた娘から三十五年ぶりに手紙をもらった
おっさんに頼まれて、ついて行った先は、
娘が嫁いだ大家族の家。
そこでは、"ビックパピー"なる父親以下、
大家族の密着テレビ番組が収録中で……
(「マミーボコボコ」)など、シュールな設定、
最悪の状況、そして乾いたユーモア。
そして、クセになる疾走するような文体で、
ドブの底にいる人々の泥沼の日常を描く。
2019年夏、主演・藤原竜也、監督・蜷川実花
よる映画化で話題の大藪春彦賞
日本冒険作家大賞の受賞作『ダイナー〈Diner〉』、
日本推理作家協会賞を受賞した
『独白するユニバーサル横メルカトル』などで
知られる奇才・平山夢明が繰り出す〈最悪劇場〉。
泥沼に咲いた「美しい」人々の物語
〈イエロートラッシュ〉シリーズ短編集。
(本書紹介文より抜粋)

平山夢明の本の五冊目読了。
本書の造本、装丁は日本の本の中では異色で
アメリカにあるような読み捨てされる部類の
簡易造本のペーパーバックだ。
だから本のカバーはないしザラ紙。
これは読み捨てされる、読み捨てすべきものだよ
と宣言しているようにも思える。
もしそうだとするならば意味することはわかる。
ウィリアム・アイリッシュ(コーネル・ウールリッチ)や
ジム・トンプスンのようなパルプ・フィクション
イメージしていると思う。

本書もブログで紹介した「或るろくでなしの死」
の様に読みやすく楽しめた短編集。
「デブを捨てに」なんてもうこれだけしか残りのページ
がないのかと読んでいて名残惜しく思った。
本書も全作が印象に残り、いい短編集だなと感じた。

「いんちき小僧」
子供がインチキ詐欺で金を稼ぎ、巻き起こる騒動、
平山夢明節。

「マミーボコボコ」
TVの大家族物を題材にしている。
やはり大家族の内情は予想通り酷すぎる。
大家族の名前のセンスがDQN過ぎる。
「杏出泉(あんでるせん)」とかね。
童話作家アンデルセンならアンデルセン
苗字で名前じゃないのに。
それにしても財布を何回取られるんだろう。

「顔が不自由で素敵な売女」
顔が不自由で素敵な売女である、チョチョミは
HGで顔も不自由で売女だが、本当に素敵。
平山夢明の小説には男心をくすぐる素敵な女が
よく出てくる。

「デブを捨てに」
チョチョミ同様、この「デブを捨てに」に出てくる
デブ女も素敵な女。体を張ってでも助けてくれる。
あの婆さんが親切だなと一瞬思ったが、
平山夢明の小説だもん。親切なわけがない。
やはりそこは裏があった。
これを映画化したら面白いだろうなと思った。
日本人は肥満になる前に糖尿病になると聞く。

糖質が増えると欧米人は肥満になり日本人は糖尿病になる
https://www.daiwa-pharm.com/info/fukuda/7270/

ここまでのデブってどんなデブと思ってYOUTUBEを検索したら
沢山出てくる。白人のデブは日本人の想像を超える。

【おデブ】292キロのイギリス随一の肥満女、
甘いもの大好き、2年間家から出られない
(記事投稿時には視聴可能)
https://youtu.be/IrM5JVVQVGM?si=5oii4k62X4gh-Uxw

【ありえない結果】23歳300キロ、
おデブちゃんがダイエットして美人になったところ、
彼氏は痩せた彼女が嫌で、彼女と別れた
(記事投稿時には視聴可能)
https://youtu.be/jhXmcHh19x4?si=DQ1t5_jdOTTwZvie

308キロの肥満ギャルがダイエットに成功して、
痩せて大美人になったが、夫は離婚を提案した?
(記事投稿時には視聴可能)
https://youtu.be/HqbgHH__HCo?si=XvuXP8qe0ibRWPVb