2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

フランス映画 『フランドル Flandres (2005)』

今回は、2005年フランス制作の『フランドル Flandres』を紹介。 2006年カンヌ国際映画祭で審査員グランプリ受賞作品。 レンタルで借りたものだが(最初から期待していなかったせいか) なかなか良かった。 フランスの田舎に住んでいる若者が中東へ戦争に行く…

百年前の世界が蘇る 『アルベール・カーンのカラー写真』

「銀行家で大富豪だったアルベール・カーンは、 当時開発されたばかりの技術で各国の様子を、 世界で初めて7万2000枚のカラー写真と、 100時間に及ぶ記録フィルム(一部カラー)で残した」 (紹介文より抜粋) 今回は、NHK-BSでも放映された、百年前の写真を…

敗戦の象徴歌 並木路子 『リンゴの唄』(1945)

日本敗戦直後の映像のBGMとして使われる定番の歌であるが そもそもはGHQ(連合国軍総司令部)の検閲を通った第1号映画の映画 「そよかぜ」の主題歌である。(”今は”YOUTUBEで見る事が出来る) 「そよかぜ」の主演女優は撮影当時23歳の並木路子であり、 彼…

レンズが見た昭和20年代・東京 林忠彦撮影・著『カストリ時代』Ⅲ

今のような携帯小説家ではない、 ”本物の文士”がまだ生きていた時代である。 この太宰の写真は良い。生き生きしている。 また織田作之助の写真も生き生きしている。 高見順は、ダンディで、なかなかのハンサムである。 高見順と愛人の小野寺房子の間に生まれ…

レンズが見た昭和20年代・東京 林忠彦撮影・著『カストリ時代』Ⅱ

壮絶な自叙伝である、吉岡源治著「焼跡少年期」 (中公文庫)に登場するような浮浪児がノガミには沢山居た。 彼らは焼跡少年期に書かれて居る様に、 生きていくなら何でもやった。文字通りに何でも・・・。 野坂昭如の小説「火垂るの墓」に出てくる兄妹は、…

初恋とはナンゾヤ 林忠彦撮影・著『カストリ時代』Ⅰ

今回は、1987年に朝日文庫から刊行された、 林忠彦撮影・著『カストリ時代』を紹介する。 (以前から紹介しようと思っていた) 1987年に私が新刊で買ったものである。 当時、私はこの本の中に収められている写真を 興味深く眺めたものだった。 勿論、今でさ…