2008-08-03から1日間の記事一覧

レンズが見た昭和20年代・東京 林忠彦撮影・著『カストリ時代』Ⅲ

今のような携帯小説家ではない、 ”本物の文士”がまだ生きていた時代である。 この太宰の写真は良い。生き生きしている。 また織田作之助の写真も生き生きしている。 高見順は、ダンディで、なかなかのハンサムである。 高見順と愛人の小野寺房子の間に生まれ…

レンズが見た昭和20年代・東京 林忠彦撮影・著『カストリ時代』Ⅱ

壮絶な自叙伝である、吉岡源治著「焼跡少年期」 (中公文庫)に登場するような浮浪児がノガミには沢山居た。 彼らは焼跡少年期に書かれて居る様に、 生きていくなら何でもやった。文字通りに何でも・・・。 野坂昭如の小説「火垂るの墓」に出てくる兄妹は、…

初恋とはナンゾヤ 林忠彦撮影・著『カストリ時代』Ⅰ

今回は、1987年に朝日文庫から刊行された、 林忠彦撮影・著『カストリ時代』を紹介する。 (以前から紹介しようと思っていた) 1987年に私が新刊で買ったものである。 当時、私はこの本の中に収められている写真を 興味深く眺めたものだった。 勿論、今でさ…