おすすめの本「アウシュヴィッツの歯科医」

ベンジャミン・ジェイコブス著
上田祥士監訳
向井和美翻訳
408ページ
2018年12月19日第6刷発行
紀伊國屋書店

命を救ってくれたのは、
別れぎわに母がわたしに持たせた
歯科治療用の小さな道具箱だった――

1941年、ポーランドの小さな村で暮らしていたユダヤ
の青年が強制収容所へ送られる。
歯科医の勉強を始めて1年目の彼に、
母は歯の治療用具箱を持っていくよう強く勧めた。
その箱が、のちのち自分と家族の命を救うことになるとは、
そのときは思いもしなかった――
飢餓とシラミに苦しめられた収容所生活、仲間の裏切りと拷問、
家族の殺害、非ユダヤ人女性との恋、
収容者の遺体から金歯を抜き、
SS司令官オットー・モルを治療する……
機転と知恵を働かせながら、信じがたいほどの試練を
かいくぐって奇跡的に生きのびた著者の回顧録
(本書紹介文より抜粋)

本書は当時歯科医勉強中1年目のポーランドユダヤ人が
強制収容所に送られた。その歯科医の技術を生かし
アウシュヴィッツ収容所を生き延び、移送途中に乗っていた、
カップ・アルコナの沈没でも生き延びることができた。
そんな数々の経験をした、ベンジャミン・ジェイコブスの記録である。
また地元のポーランド女性との隠れた恋も書かれており
陰惨な内容だけではなく若者の恋愛も書かれており類まれな本になっている。

The Dentist of Auschwitz
https://dirkdeklein.net/2020/05/03/the-dentist-of-auschwitz/

死体の顎を割って金歯を取り出す…語られなかった
アウシュヴィッツの歯科医の日々
https://ddnavi.com/review/448863/a/