おすすめの本 「アウシュヴィッツの地獄に生きて」

アウシュヴィッツの地獄に生きて
ジュディス・S・ ニューマン著
千頭宣子翻訳
2020年12月30日第1刷
朝日文庫

看護婦のジュディスが収容所に送られたのは
23歳のとき。父はすでに他界しており、母、兄弟姉妹、
婚約者、叔父叔母らはみな次々と収容所で殺され、
たった1人生き残る―。
収容所の現実、解放後の苦しみ、
その後の人生を綴った、生還者の回顧録
(本書紹介文より抜粋)

今までアウシュヴィッツ収容所やホロコーストに関した本や
動画や画像、ネット記事をそこまでは大量に詳細には読んでなかったし
調べつくしてなかった。。
そのために何故21世紀の今でさえもここまで執拗にナチが叩かれるのを
把握できなかった。(1945年から2024年で79年が経過した)
以前北朝鮮に関する本を読み、ここはアウシュヴィッツよりもひどいという
ような記述を読み、では、そもそもアウシュヴィッツホロコーストとは
ユダヤ人迫害とは何かという疑問を感じ、そこからアウシュヴィッツ収容所や
ホロコーストに関した本を買い集めて読み始めた。

読んでみて、1945年の出来事なのに、何故にここまで執拗に、2024年になって
まで叩かれるのがよく判った。これほどの事なら叩かれても当然だ。
あまりにもひどい迫害、人権無視で人間扱いをされない。
運が良ければ殴られるだけで(その場は済み)今の瞬間だけは生きることが出来、
酷い場合は撲殺、銃殺、餓死、衰弱死、病死、あるいはガス室で処刑される。
あるいは電流が流れている柵に飛び込んで自殺。常に殴られる。理由がなくても
殴られる。餓死寸前の衰弱した体には過酷すぎる長時間の重労働。
日に何度も無駄な点呼を雪が降っていても何時間もかけてやる。
何時間も立たせてやる。何をするにも許可がいる。許可が要らないのは電気柵で
飛び込んで自殺することと心臓を動かすこと、呼吸をすることだ。男女とも丸坊主
風呂なんてない。縞の囚人服も洗濯はしない。新入りに着せられるのは
サイズが合わない未洗濯の囚人服。その囚人服は死んだ囚人のもので
シラミがびっしりついたままだ。生きているだけで幸せな日々。
ここでは全部書ききれない。読んでいて涙が出てくるほどの過酷な日々の記録。
本書もそんな地獄の日々の記録であり、大変わかりやすく書かれ読みやすい。
アウシュヴィッツ収容所はドイツ占領下のポーランドにあった。
過去人類の歴史でこのようなことが実際にあったとは想像を超える。
1945年のアウシュヴィッツ収容所解放後、人に話しても余りにも想像を超えた
出来事なので当初は信じてもらえなかったそうだ。
人間の想像を遙かに超えた残酷すぎる世界。
本書の著者のジュディスはそんな地獄を生き延びて、この本を出した。
おすすめの本。

The Auschwitz Album- Visual Evidence of the 
Process Leading to the Mass Murder at Auschwitz-Birkenau
(記事投稿時には視聴可能)

https://youtu.be/ATQp8rFXRkg?si=FTBZGUnkfw1oEsTf

Judith Sternberg Newman, Holocaust Survivor, 
Builds a New Life in Richmond

https://smallstatebighistory.com/judith-sternberg-newman-holocaust-survivor-builds-new-life-richmond/