読書 「独白するユニバーサル横メルカトル」

平山夢明
2006年12月10日4刷発行
光文社

タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の
道路地図帖。彼が語る、主人とその息子の
おぞましい所行を端正な文体で綴り、
日本推理作家協会賞を受賞した表題作。
学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に
晒される少女が、絶望の果てに連続殺人鬼に
救いを求める「無垢の祈り」。限りなく残酷でいて、
静謐な美しさを湛える、
ホラー小説史に燦然と輝く奇跡の作品集。
(本書紹介文より抜粋)

本書はネットでの評価を見ると評価が高い。
ラーメン屋の有名店みたいに皆が賞賛する。
じゃ誰でも旨いと思うのか。
人類の全員が旨いと賞賛するのかと言えば違う。
味が合わない人だって存在する。
旨く感じない人だって存在するのだ。
本書もそれと同じで短編集「他人事」よりは
良いとは感じなかった。
余りにも純文学みたいにまわりくどく書かれて
しまうと興醒めしてしまう。
判りやすい作品ばかりではなかったが
良いと思ったのはいくつかはあった。
似たり寄ったりの作品が多いように感じた。
「Ωの聖餐」は判りやすく純文学の香りがする。