洋古書 エルアールの代表作『エプタメロン』Ⅲ

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本書の印刷はパリから程近い、アルジャントゥイユにある、
Robert Coulouma印刷所で行われた。
Robert Coulouma印刷所は第一次大戦頃から第二次大戦頃にかけて
数々の有名な挿絵本が印刷されたところである。
(歴史に残るほど高名な印刷所である)
例えば、バルビエの「Le roman de la momie」や「L'escapade」などが
このRobert Coulouma印刷所で印刷されている。
本書の挿絵は(エルアールが得意とした)中世の世界を見事に描き切っている。
本書はエルアール無くば、決して成立し得なかったし、
エルアールで無くば、とても表現し切れない世界である。
webでは、本書の挿絵の素晴らしさを充分お伝え出来ないのは残念である。
作られてから70年以上経過しても、いまだに退色せずに鮮やかな色彩であり、
実際に手にとって見るとその挿絵の発色の素晴らしさ、見事さに驚かされる筈。
(それほどweb上の写真と実際の挿絵ではまるで違っている)