読書 齋藤寛著「鉄の棺 最後の日本潜水艦」

齋藤寛著
鉄の棺
最後の日本潜水艦
2012年12月19日発行
光人社ノンフィクション文庫

大戦末期の日本潜水艦の非情なる戦い。
伊五十六潜に赴任した若き軍医中尉が、
比島東方沖の深度百メートルで体験した
五十時間におよんだ米駆逐艦との想像を絶する死闘
――最高室温五十度に達する閉ざされた地獄の艦内で
搭乗員たちは黙々と耐え、真摯にその職責を全うする。
汗と涙の滴りを見つめる感動の海戦記。
(本書紹介文より抜粋)

著者は海軍軍医中尉で潜水艦軍医長。
彼による伊号第五十六潜水艦の搭乗記録。
伊号第五十六潜水艦は回天を搭載。
著者と回天の搭乗員との触れ合いも書かれている。
潜水艦は他の軍組織とは違い、死ぬときは一緒なので
アットホームな雰囲気で日本軍隊特有の
しごきやいじめもないとは言われている。
本書は部外者とは言える、潜水艦軍医が書いたもの
なので潜水艦とはどんなものなのか、どんな生活を
送るのかが判りやすく把握出来るように書かれている。

日本潜水艦は余り知られることはないが、
ドイツの潜水艦よりも大型で、独特な発想で
他国にはない特徴を持ち、飛行機や人間魚雷の
回天なども搭載することが出来た。
何度か映画化されているようだが未見。
潜水艦に関したものは吉村昭の「深海の使者」
や「総員起シ」をすすめる。

【The story of I-56 / 4K Film / EN JP】伊-56
IJN subarine I-56 /И-56/伊56)
(記事投稿時には視聴可能)
https://youtu.be/rOhs4QjwZkU?si=PFl4S4oQ800vzagV

「出撃すれば必ず死ぬ 鉄の棺桶」 
人間魚雷「回天」の生き残り・・ナレーター:
滝藤賢一 ドキュメンタリー
(記事投稿時には視聴可能)
https://youtu.be/ZDWXtb6A1Zo?si=mnCjiDoCCsjKi-oi