読書 野崎幸助著「紀州のドン・ファン」2冊

野崎幸助著
紀州ドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男
2016 (講談社+α文庫)
紀州ドン・ファン 野望篇 私が「生涯現役」でいられる理由
 (講談社+α文庫) 2018

紀州ドン・ファン事件と呼ばれている事件で
殺害された野崎幸助が書いたとされる2冊の文庫本。
文章が書きなれた感じからゴーストライターがいるのだろう。
2冊とも古本で格安だったので買ってざっと目を通してみた。
全てが嘘でも事実でもなく盛ったりはしている。
本書に書かれていることとネット記事ではかなり異なることが多い。
ありのままの事実だけは書けないのだろうが、コンドームの
訪問販売、それにコンドーム実演販売はたぶん本当だとは思う。
これは宇能鴻一郎の小説を彷彿させる。昭和のあの時代ならありそうだ。
彼の人生に対し思うことは、彼の言葉を借りるならば
稼いだ金のすべてをいい女とセックスするために使うという
生き方も男の人生として有りだとは思う。
財産、家、車、古書、アンティーク、美術品、不動産、動産などを
いくら持っていても死んでしまえば何も持っていけない。
また盗難や焼失などもある。しかし性行為などの実体験の記憶、
思い出は盗まれることはないのだから。
彼は稼いだ金を昭和時代からある、各種風俗のすべてを体験したと言っても
過言ではないくらい、いろんなサービスを経験している。
これだけの経験で何冊も本が書けそうだ。
彼の人生で不思議なのはお金を介入させないで恋愛(性行為を含む)や
結婚はなかったのか?ということだ。
女絡みは(キャバクラなどの)女との会話も行為もすべて金銭が介入させる
しかなかったのか?
金を使わないと女と関われなかったのだろうか?
確かに彼の本には彼が若いときの純愛のようなものが書かれてはいるが。

最近、この紀州ドン・ファン事件で、須藤早貴の別件の
詐欺事件の公判が開かれた。須藤早貴は北海道札幌出身だそうで
首都圏連続不審死事件の獄中結婚中の木嶋佳苗も北海道出身、
ここには何かあるのかと思ってしまう。須藤早貴もいずれ支援者が現れ
獄中結婚まではいかないにしても中年男性から支援されるのだろうか。
話をきくよ、早貴ちゃん大変だったね、おじさんで良かったら話してごらん。
俺だけは早貴ちゃんの味方だよ、俺がいるよ、欲しいものは何?
差し入れをしてあげるとかね。
今回の事件で須藤早貴が殺したと容疑がかかっているが、何も彼女が殺さなくて
いずれは同じ目的の他の女に殺されただろう。
この手の遺産や保険金目的の殺人は無数にある。

女が金目当てで男を転がす話は古代からある。何も昨日今日はじまったわけじゃない。
そんな行為はいろんな名称で呼ばれてきたが、今は円光からパパ活に変化した。
言葉は変わっても男の目的も女の目的も普遍。実態は変わらない。
人間の三大欲求の性欲はかなりの個人差があるが、基本死ぬまで無くならないと思う。
よく枯れたとかはいうが、それは綺麗事でしかなく、タブーなので公言出来ない
だけのことで基本は誰でもあるのが通常だと思う。
何故ならこの世界人口が80億人いるわけだから最低でも過去80億回は性行為や
妊娠出産を(男性一人ではないにしても)それだけの数はしている事実がある。
それに加算して避妊具をつけての行為、不妊状態での行為なら膨大な数になる。