気になる人01 『南方熊楠』(1867~1941)

イメージ 1

幼い時から驚くべき記憶力の持ち主で
歩くエンサイクロペディア(百科事典)と称された、
反骨の世界的博物学者。
19才の時に渡米、粘菌の魅力にとりつかれ、
その研究に没頭、サーカス団に入って
キューバに渡るなど苦学しながら渡英。
その抜群の語学カと博識で大英博物館
東洋関係文物の整理を依頼される。
一方、科学雑誌「ネイチャー」に数多くの論文を発表。
また、孫文と知り合い意気投合、以後親交を結ぶ。
33才で帰国、紀州は田辺に居を構えると精力的に
粘菌の研究に打ち込み、その採集のため熊野の山に
分け入り、数々の新種を発見。
一切のアカデミズムに背をむけての独創的な学問と
天衣無縫で豪放轟落な言動は
奇人呼ばわりされたが実はやさしい含羞の人であり、
自然保護運動に命をかけて闘いぬいた巨人であった。
南方熊楠より抜粋)

私にも数々の好きな人物がいる。
人により、その人物は多種多様だろう。
何かしら自己に影響を与える事もまた珍しい事ではない。
私の好きな人物というか、気になる人の一人に、
博物学、粘菌学の権威である、南方熊楠がいる。
彼の博識、また脅威的な語学力には驚嘆に値する。
熊楠が物故してから60年余が経過した今、
彼の様な前時代的な知識人、伝説的な研究者は皆無となった。
今は、どんな研究者でも所詮俸給生活者でしか無く、
そこからは伝説は生まれない。
彼の様な、破天荒とも言うべき人物は生まれにくい時代である。