読書 山田正巳著「ぼくの比島戦記」

ぼくの比島戦記―若き学徒兵の太平洋戦争
山田正巳著
312ページ
2008年10月13日発行
潮書房光人新社
光人社NF文庫

太平洋戦争末期、敗色濃いフィリピン攻防戦の
ルソン戦線に投じられた若き一学徒士官が、
自らの苛酷な原体験を描いた感動の労作。
陸軍航空軍の通信団司令部に勤務する一下級将校
として、対米戦のゆくすえを的確に見つめ、
第一線の推移を克明に在るがままに捉える。
焼土に屍を晒した日本兵、比島住民たちの
姿も追った戦場の真実を伝える鎮魂の紙碑。

目次
第1章 戦場へ
第2章 マニラへ
第3章 マニラを去なむ
第4章 マウンテン・プロビンス
第5章 シャングリラ
第6章 バーリッグの牧師
第7章 キャンプ・スペンサー
第8章 石もて追わるクリスマス

(本書紹介文より抜粋)

本書は洋戦争末期に、フィリピンに配属された
航空通信団司令部に勤務した陸軍少尉の物語。
書かれたのは戦後で記憶にはあやふやなことで
よく覚えていないという記述は多数あるが、
投降前に地元のキリスト教の牧師と靴と昭和新刀の
軍刀を交換した話や投降後の捕虜生活などの話がある。
戦闘らしい戦闘もなく少尉という士官で司令部勤務なので
食料などにも孤島の戦場とかよりは豊富であり、
まだ余裕がある記録。