洋古書 エルアールの代表作『エプタメロン』Ⅴ

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ジャコメ工房のPochoirは日本人には馴染みが無いと言っても
過言ではないが、フランスのアールデコ期の挿絵本には
ジャコメ工房のPochoirがよく使われている。
(判りやすい事例を挙げれば、例えばマルティ等)
ムルロー工房は、誰でも知っている。
このムルロー工房こそ日本では一番知名度が高い、
フランスの工房であろう。
しかしフランスの工房はムルローだけに非ず。

先述のPochoirと石版画の勘違いは、まだ良い。
日本のオークションはこれよりも酷い。
勉強している人は確かに存在し、稀に博識な人物もいるにはいるが、
逆に、問題が多い人も沢山いる。
調べても判らない事と最初から知らない事は別だ。
判らないならば、堂々と判らないと言うべきである。
*特に海外在住の日本女が売っている雑貨が酷い。
(商品の説明の記述に相当な間違いがある)
海外移住の日本女達は、どうやら蚤の市なんかで
仕入れてくるようだが、文字通り蚤の市であって状態が最悪の物が多い。
状態が悪くても値段が安いなら、まだいいが、
蚤の市は必ずしも価格が相場よりも安いとは決して言えない。
悪かろう高かろうであり、良いものは原則的に蚤の市には流れない。
例外はあるとしては、例外は決して普遍ではない。
奇跡は滅多に起こらないから奇跡なのであって、
掘り出し物は滅多にないから、掘り出し物と呼ばれる。
女で古書マニアはいないし、外国に移住するような、
外国(欧米)かぶれの日本女で、本格的な古書マニアや
本格的な歴史マニアはいない。
(そもそも、それ以前に女に本格的な古書マニアは、
少なくとも日本においては存在しない)
完全に外国語を学ぶか、古書を学ぶか、二つに一つだ。
両立するのは不可能に近い。
(外国語を学ぶのに、学ぶ場所や施設や学校は存在するが、
古書を学ぶところは存在しない)
ネイティブ並の外国語が出来る人に本格的な古書マニアはいないし、
本格的な古書マニアで、ネイティブ並の外国語が出来る人はいない。
しかしネイティブ並の外国語が出来ずとも物は買う事は可能だ。
外国人も商売だ。金を払うならば、いくらでも売る。
しかし、逆にネイティブ並の外国語が出来ても、
古書の知識が無ければ、良い本は決して買えない。
日本語が出来ても、日本の骨董の知識が無ければ、
(悪い物を避け)良い物を買うのは難しいと同様である。

*西班牙語を仏蘭西語と間違えたり、洪牙利語を露西亜語と間違えたり・・・。
何語で書かれているのかすら知らないで売る者も数多くいる。
売る方も売る方だが、買う方も買う方だ。
書かれている日本語も不自由で、また外国語も疎く、
歴史や地理や文学や古書や雑貨にも疎い。
彼女達は一体何が専門なのでしょうか。