読書 沢木耕太郎著『テロルの決算』(文春文庫)55冊目

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今回、紹介するのは、沢木耕太郎著『テロルの決算』である。
昭和三十五年十月十二日に日比谷公会堂で演説をしていた、
社会党委員長浅沼稲次郎を当時十七歳の少年であった、
山口二矢(おとや)が刺殺した事件を描いたノンフィクション作品。
この事件は日本の戦後を象徴する事件である。
力作であり、大宅賞を受賞している。
当時の熱気が生き生きと感じられる作品である。

  *また、山口二矢を題材にとった、大江健三郎のセブンティーン第二部、
   「政治少年死す」は翌1961年「文学界」に発表された。
   しかし、その内容に右翼からの抗議が相次ぎ、
   以後、今日に至るまで封印されたままとなっている。