ポアンカレ予想とはやぶさ 『科学技術と日本』

イメージ 1

私のブログは古書蒐集日記であって、フラクタル幾何でも無ければ
一般相対性理論でも無ければ、チェレンコフ放射でも、
ニュートン力学でも、フレミングの法則でも無い。私は理系では決してない。
こんな私であっても、以前、NHKが放送した、「100年の難問はなぜ解けたのか
~天才数学者 失踪の謎~」ポアンカレ予想の番組は難なく、興味深く視聴出来た。
(民放の馬鹿騒ぎの番組よりもNHKのこのような番組の方が何倍も良い)
なかなか好評だったようで、アンコール放送もされた。
昨今のニュースで、良いと思ったのは、日本の宇宙航空研究開発機構JAXA)の開発した、
小惑星探査機(工学実験探査機)「はやぶさ」の帰還運用の再開のニュースだ。
イオンエンジンの開発、運用を我が国日本が行っていること、
世界初の記録の次々と作りあげていることは、私を子供のようにワクワクさせた。
マイクロ波放電型イオンエンジンの運用に世界で初めて成功。
イオンエンジンを併用した地球スイングバイに世界で初めて成功。
小惑星の精密な科学観測を世界で初めて成功。
地球と月以外の天体からの離陸に世界で初めて成功。

これは偉業であり、日本の科学力を示す指針である。
今、私たちが暮らしている、この社会は、何も経済や法律や政治や語学や歴史や文学や
美術だけで構成されているのではない。
物理、化学、科学、医学などの理系の業績によるものはとても大きい。
我が国は技術立国であり、技術や頭脳を他国に売り、金を稼ぎ、国を成立させている。
別に売らなくともいいんじゃないかと思うかも知れない。
しかし、我が国日本が売ることが出来るというか、他国が買ってくれるのは、科学技術しかない。
中東やアメリカやロシアやアフリカのように、石油や鉱石や貴金属やなどの資源が
豊富に有るならば、別に技術や頭脳を売らなくても良いのだが、そのような資源は
我が国では(売るほどは)産出されないので、技術を売っていくしか生きる術はない。

科学立国の日本では、他国と比較し、理系はないがしろにされている。
日本政府は科学面での充分な予算をくれない。
宇宙航空研究開発機構JAXA)の開発した、小惑星探査機「はやぶさ」にしても
もっと予算をくれれば、もっと良い業績を挙げることが出来たろう。
日本が取り組んでいる、スーパーコンピューターの開発にしてもそうだ。
どんな素晴らしい人材、優秀な人材を持っていたとしても、それを生かす、
予算が無ければ、まともなものは作れない。
”理系人間ではない私ですら、このように考える”

科学立国日本の未来、将来の展望を考えるならば、もっと科学技術に予算を割いて欲しい。
目先だけの利益よりも大きな展望、先々までの未来を見据えた国家計画を立てるべきだと思う。
このままいけば、技術立国、技術の日本の地位さえも失いかねない。
これは緩慢なる国家的な自滅行為、国家的な自殺行為とすら言えると思う。
日本国民は朝三暮四的な、近視眼的なものの見方になりすぎている。
目先や部分的なものではなく、大局的なものの見方をして欲しいものだ。
中国、アフガンなどのアジアやアフリカ諸国などの他国へ金をばらまくより、
もっと有意義な金の使い道があるはずである。
政治家は外面しか考えていないが、(或いは自分だけの私利私欲しか考えていないが)
まず他国よりも自国の為、他国よりも自国の利益、他国民よりも自国民の利益を先決に考えるべきだ。
資金援助だの公的資金と言葉のごまかし、言い換えを多用するが、
資金援助、公的資金=国民の税金(血税)である。
政治を為すものが私有財産をなげうって、他国へ資金援助を行なうならば、私は何も言わない。