映画73 『パンズ・ラビリンス』(2006)

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今回は、映画『パンズ・ラビリンス』を紹介。
原題はEL LABERINTO DEL FAUNO.
119分。制作国メキシコ・スペイン・アメリカ
スペイン内戦を舞台にした映画である。
スペイン語がとても新鮮に感じた)
この映画に登場する、目が手に付いている化け物が
異様であった。
どうやらペイルマンという名が付いているらしい。
(調べてみれば、水木しげるの妖怪にもペイルマンと
同じ様なものがあるらしい)
このペイルマンは本当にグロテスクである。
ここまでよくも嫌悪感を抱かせる、化け物を考えたものだ。
それに目が着脱式という、その発想には脱帽する。
化け物の仕草、歩き方、肌の色、質感、唸り声・・・
全てがおぞましい。(悪い意味で)完璧である。
この映画の悲しくも美しい曲は大変良い。
一度聴いたら忘れられないメロディである。
素晴らしい名曲だと思う。
今後、何十年にも渡り、いつもどこかで使われる事だろう。
太陽がいっぱいのテーマの様に・・・)
主人公のオフェリアは(昆虫の)ナナフシを妖精と思うし、
牧羊神の指示にも従う。
しかし私はとても、ナナフシが妖精とは思えないし
牧羊神(の怒った様な顔)も好きになれずに、
話を聞く気にさえもなれそうにもない。
牧羊神というよりも悪魔みたいな容姿。
悪魔だと紹介されても納得してしまうだろう。
ナナフシはオフェリアの持っていた本の挿絵に
描かれた妖精に似せて変身した。
しかし耳は尖っており、まるで宇宙人みたいであり、
裸体なので、変身してもしなくても、
グロテスクな事には変わりは無い。
それは映画だから、現実では無いからと言われれば、
そうなのだが、キャラクターの造形に関しては、
嫌悪感を抱くものばかりだ。
(造形に関してはわざとこの様なものにしているのだろう)
良い映画だが、決して楽しい映画では無いので、
何度も見たいとは思わない。
ダンサー・イン・ザ・ダークよりは落ち込まないにしても
それに匹敵する程の威力を持った)憂鬱な映画である。