読書 上野英信著 『追われゆく坑夫たち』230冊目

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大手資本の安全弁として、苛酷な奴隷労働と
飢餓生活に苦しめられている
中小炭鉱の状態を内面から追求する。
(本書紹介文より抜粋)

今回は上野英信著 『追われゆく坑夫たち』を紹介する。
本書は岩波新書1981年第二十刷。
九州の遠賀川流域にはこう言う言葉がある。
「川筋もん・・・喧嘩・博打・酒を川筋に咲く三つの花」
宵越しの金を持たないと言う言葉通りに、
気性は荒いが、キップは良く、見栄っ張り。
川筋気質は、いつ死ぬか判らないと言う、過酷な労働条件が
根底に有り、生まれたものと言える。
非人間的な労働環境、搾取、売血・・・。
そんな悲惨な状況で生きる、炭鉱で働く労働者の生活を
丹念に綴った、ルポルタージュの傑作。