SF 世界SF全集11「時果つるところ」

21世紀の文学
世界SF全集11

エドモンド・ハミルトン
時果つるところ

マレイ・ラインスター
オペレーション外宇宙

1979年4月30日再版発行
早川書房
1300円

「超原爆」の副作用によってミドルタウンは未来へ
吹き飛ばされ、数百万年先の寒冷化した地球に取り残された。
人類はすでに地球を捨てて銀河系に広がり、恒星連盟を
作り上げていたが、その連盟からの宇宙船が到着し、
市民たちを「適切な惑星」に移住させようとする。
が、ミドルタウンの市民たちはこれに抵抗する。
彼らは連盟の方針に対抗して「特殊な核反応により惑星を
内部から暖め直す」方法によって地球を再び居住可能な場所
として復活させる。ハミルトンのシリアスものの代表作。
(本書紹介文より抜粋)

本書は1980年代初頭にお茶の水の本屋で買ったと思う。
未来へタイムスリップした、町の住民がサバイバルをするSFだと
何かで当時紹介されていたので面白そうだと思い買ったもの。
同じようなものでは楳図かずおの「漂流教室」があるが、
全くの別物。「漂流教室」よりもこちらは1950年に発表なので
こちらのが古い。序盤の設定は面白いが、恒星連盟だの
が絡んで云々は私には面白くは感じなかった。
個人的には買ってまでは読むほどの作品かなとは思う。
序盤だけは面白いが、それ以降はなんかコレジャナイ感がある。

本書には「21世紀の文学」とあるが、実際の21世紀(ネット台頭以後の世界)
の今、世界SF全集の存在すら忘れ去られている。
(早川書房はまだ存在はしている)
昭和時代の当時は2024年の今とは違い、SFは読書の分野では人気があった。
また趣味や娯楽の分野で読書は人気があった。
SFの世界ですら21世紀初頭にネットやスマホが普及するなど
誰も想像もしてない。宇宙の旅、タイムマシン、核戦争などは想像しても。
(世界には無数の予言者や自称未来人がいるが、21世紀初頭に日本で大地震
起き、また日本の首相の暗殺、ウイルスのパンデミックなど
誰一人として予言はしてないが、笛を吹けば踊る奴は確実にいる)