漫画03 『サルでも描けるまんが教室』全3巻(1990~1992)63冊目

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今回、紹介するのは相原コージ
竹熊健太郎著の『サルでも描けるまんが教室』である。
この本は画期的な本で、漫画というものを
徹底的に分析、解題した本である。
いままで漫画の描き方という
技術的な面ばかり注目され、刊行されていた。
漫画という表現方法を類型化、体系化し、
詳細な考察を論じた本は、この本以前には無かったのである。
しかし、この本は漫画というものを詳細に分析することに
完璧に成功している。

私が『サルでも描けるまんが教室』に出会ったのは、
1989年だったと思う。
当時、この『サルでも描けるまんが教室』は
ビックコミックスピリッツに連載されていた。
初めて読み、私が感心したのは、「パンチラ進化論」であった。
このようなものを考察したものは、いなかったのである。
これは凄いと私は思ったのであった。

後日、単行本化され、私は早速買い求めた。
本当に面白くて、何度爆笑しただろうか。
私の笑いのツボにはまったとみえ、
私は何度も大爆笑したものである。

特に面白かったものを抜粋してみた。
写真をご覧頂きたい。

サルでも描けるまんが教室』は、
相原・竹熊が漫画家デビューを目指すのである。
劇中、漫画のタイトルを考えるシーンがある。
そこで、編集者に、まだ使われていない漫画タイトルを
次々にあげていくのであるが、
笑ったのは、その漫画タイトルのインパクトである、
「ホカホカゴッドねえちゃん」・・・。
なんとなく牧歌的な「ホカホカ」+なんとなく威圧的な「ゴッド」
+なんとなくエロチックな「ねえちゃん」という、
その余りにもミスマッチな組み合わせが意表をつき、
笑わせるのである。
(笑いは意表を突くことから起こることもある)

次は「男のエロ・女のエロ」というもので、
性差を見事に体系化したものである。
よくご覧頂きたい。
皆、誰にでも見に覚えが有ると思う。
ここまで男女の性差というものを
簡潔に説明したのは凄い事である。

次は、PR漫画の説明で、つげ義春のパロディを使い、
説明している。うまいものだなと感心したのである。