負けた奴は養分になる 映画『麻雀放浪記』Ⅱ

ただギャンブル的要素と思われているもので、
一つだけ一般人が養分になりにくいものがある。
それは株だ。
確かに仕手筋、インサイダー、内部者、或いは
それに準ずる者よりは一般人は養分になりやすい。
しかし、そこには宝くじの様な運的要素が皆無であり、
要は心理戦だ。
上記に挙げた者を、一般人が凌駕し、奴らの養分化せず、
養分のおこぼれにありつくには、人の行動を読む事に尽きる。
経済学そのものよりも人の心理を読むことだ。
株の心理戦において経済学の知識なんざ何の役にも立たない。
経済学は世間では文系と称される。しかし文系とはほど遠い。
経済学を学んだ奴に限って、文学を知らず、歴史を知らず、
また人も知らない。
何とか曲線、統計など何の役にも立たない。
この世の中の全ての基本、全ての道は文学と歴史であって、
また人という存在を追及することに尽きる。
経済学を学ぶ者が犯しがちな過ちは、人は何とか曲線とか
なんとか方程式によって行動するのではなく、
欲(ゲーム理論囚人のジレンマ or 損得の感情etc)によって、
行動するという事を知らない点だ。
過去を見よ、歴史を見よ、文学に描かれた人の生き様を見よ。
そこに答えが有る。

Aに学ぶ、株の儲け方なんか何の役にも立たない。
人は人、Aという人間が儲けたからとって、
貴方が儲かるとは限らない。
貴方は所詮、Aという人間ではないのだ。
株を極めたかったら、まず経済学よりも人を学べ。
経済学の本よりもまず文学書や心理学や歴史書を手に取れ。
それからでも決して遅くはない。
専門家だの識者と世間で言われる輩が出している、
マニュアル、ハウツー等のゴミ本を買っても決して儲からない。
何故ならば、そこに書かれているのは貴方の事では無いからだ。
それは、その人、その状況下、その環境下に置かれた人の
場合であって、貴方では決して無いからだ。
百歩譲って、その時、その人は儲けたかも知れない。
しかし、それは貴方ではないし、
また、その時でも、その状況下では無い。
儲かるのは刊行元と執筆者だけ。
そんなに確実に儲かるなら、本なんか書いてない。
確実に言えるには、株の上げ下げは誰にも予想が出来ない事だ。
同じ事例は二度と無い。
リーマンショックギリシャ危機・・・。
世界情勢、世界経済は刻々変化し続けている。
同じ情勢など有る訳が無く、今までの手法、
読み方が通用する筈もない。
よって、そのような指南書は無意味。
滑稽な事に(普段読書なんかしない奴らほど・・・否しないからこそ)
そんなゴミ本を有り難がる。
もし、確実な方法が仮に有ったと仮定しても、
どこの世界に、儲ける手法を赤の他人に明かす、
お人良しがいるのだろうか。
何にしても勉強が必要。
どんな分野であれ、知識が豊富にまさる事はない。
金と知識はどれだけ有っても決して邪魔にはならない。
それだけではなく、人生を有意義にしてくれるものだ。