異色のフランス映画50 『変態村(原題Calvaire)』(2004)

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2006年3月18日、ライズXにて戦慄のロードショー公開、
予想をはるかに超える、驚異的大ヒットを記録!!!
売れないシンガーが迷い込んだ、地図にも載らない小さな村。
その閉ざされた村で炸裂する血、豚、破壊、底なし沼、変態地獄の数々…。
「なんで僕がこんな目に!僕はなにもしてないのに!!!」
その凄惨な猛地獄の果てに繰り広げられる狂気のダンス!
森に轟く断末魔の叫び!
本当に恐いのは人間だ…..。
『カルネ』のギャスパー・ノエの鮮烈なデビューから15年、
新たなる才能がベルギーから誕生!
2004年、ヨーロッパ各地の映画祭では、
ギャスパー・ノエ以来の恐るべき新人監督の誕生に沸いていた。
脅威のアンファン・テリブルとして
ヨーロッパ映画史にその名が刻まれることとなったのは、
ベルギー出身のファブリス・ドゥ・ヴェルツ。
独特の色彩感覚と映像センスで綴られるこの狂気の物語は、
カンヌをはじめトロントロッテルダム・・・
と各地の映画祭にて観客を騒然とさせ、
マスコミに賛否両論の嵐を巻き起こした。
主人公マルクを演じるのは『ポーラX』などで
国際的に高い評価を得るローラン・リュカ。
そして『カルネ』で娘を偏愛する精肉店の主人公を演じた
ギャスパー・ノエ作品の常連フィリップ・ナオン、
百貨店大百科』『おせっかいな天使』などの脚本家としても知られる
個性派ジャッキー・ベロワイエなどひと癖もふた癖もある役者が集結。
ユーモアと狂気、残虐性とファンタジー
そして過激な物語の果てに訪れる静謐なるカタストロフィー。
人間誰もが持つ孤独と愛の渇望を描いた、
心掻き毟られる究極の衝撃作が『変態村』だ。

【STORY】
ハンサムで誰からも好かれる歌手のマルクは、
老人ホームでのクリスマス・ライブを終え、
次の目的地である南仏へ移動中車のトラブルで辺鄙な山間の村に迷い込む。
そんな彼を助けたのはペンションを経営する初老男バルテル。
妻に逃げられて以来、孤独の中で生きてきたバルテルは、
マルクに妻の姿を重ね合わせ執拗につきまとうようになる。
さらにバルテルの警告を無視して、マルクは禁断の村に
足を踏み入れてしまう。そこで彼を待っていたのは・・・・・。
(映画紹介文より抜粋)

今回紹介するのは、異色のフランス映画『変態村(原題Calvaire)』(2004)である。
しかし、この映画はまずタイトルが悪い。
原題はCalvaire
そもそも、キリスト磔刑の地 カルヴァリオの丘の事であり、
それが転じて、苦難、受難という意味になった。
しかし、この変態村というタイトルは
そのような厳かな雰囲気はまるでない。
誠に陳腐なタイトルである。
映画自体はフランスらしい個性的な映画である。
何故?という疑問ばかりで、最後まで謎解きは無いが、
また、それも一つの表現であろうし、
この世の中、説明出来得る事象ばかりではないのだ。
豚を性的対象にする程であるので、冒頭のシーン以外は
全編、女は出てこない。これほど女の影が無い映画も珍しい。
もっとも女がいる様な状況で有るならば、そもそも、
この様な事態には起こっていないと思われる。
万人受けはしない映画で有る事は確かである。