読書 植松仁作著「ニューギニア大密林に死す」

ニューギニア大密林に死す―
前人未踏の熱帯雨林六百キロの撤退路 
(光人社NF文庫) 
2010/2/28
光人社 
267ページ

性根も尽き、体力も消耗し果て、
『俺にかまわず先に行ってくれ』と食糧
もないジャングルにただ一人残った兵士の
心情―まさに草生す屍。航空地図と星空を
唯一の頼りとした、四ヵ月にもおよんだ
西部ニューギニアの悲劇の撤退の末路。
人を寄せつけない大自然と飢餓と米軍を
敵とした日本将兵の断腸の思いを綴る。
(本書紹介文より抜粋)

本書の著者は通信隊将校(終戦時大尉)としてニューギニア
長距離を徒歩あるいはカヌーで撤退した記録である。
当初は食料も潤沢であったが、段々飢餓になり虫なども
食べるようになる。敵の戦闘での死者よりもマラリア
赤痢や栄養失調、餓死の死亡者が多発、生存者さえも
栄養失調でいつ死んでも不思議ではない事態になっていく。
そんな地獄とも言える、行軍記録であるが、著者は将校なので
軍の動きも把握出来る立場なのでどんな状況下なのかが
判る記録になっている。

餓死続出-元日本兵が語るニューギニア戦-
(記事投稿時には視聴可能)
https://youtu.be/PitqZ0JmtSM?si=njUQPPxymEzeh29m

ニューギニア ウェワク付近の山 昭和20年9月21日
(記事投稿時には視聴可能)
https://youtu.be/Iq8j5xnh014?si=pxuBHH52Hw0E3UdA