読書「ガダルカナル兵隊戦記」

牛尾節夫著

ガダルカナル兵隊戦記」
最下級兵士の見た戦場

光人社NF文庫
1999年1月

年齢三十二歳―妻子ある老補充兵は、
なぜ名も知らぬ孤島に立ち、
なぜに飢えなぜに朽ち果てねばならないのか―。
戦争のもたらす悲惨のかぎりをなめつくし、
身の悲運を呪いなげきながら、再び故郷に
相見ゆる日のあることを祈るほかなかった
帝国陸軍最下級兵士が、飢餓と悪疫の戦場ガ島の
原体験を綴る話題作。
(本書紹介文より抜粋)

本書は広島出身で陸軍の船舶工兵としてガダルカナル島
での体験をまとめた記録である。食料の運搬もしていた
ことから島到着から短期間は食料は困ることはなかったが、
戦場でさえ軍隊の理不尽なしごきに苦労し、敵との戦闘よりも
疫病や飢餓に悩まされることになる。
とても長い記録で読み応えがある。著者は台湾で終戦を迎えた。
本来は女学校の教師。