復讐を請け負う代行屋、鷹場英一。
人の不幸と餌を愛し、対象者に恥辱と
絶望を与えることを何よりの生きがいとしている。
この日も依頼を受け、女の髪と眉を剃り落とし、
頬を切り裂いた。報酬は二百万。仕事は完璧だった。
だが、英一の前に九年ぶりに現れた父に、
偽の依頼だったことを明かされる…。
人間の欲望を抉り出す暗黒エンタテインメント。
(本書紹介文より抜粋)
本書は新堂冬樹の作品の中では評価が高い。
早速読んでみた。
キャラクターといい、言動と言い、今まで架空の小説で
ノワールの世界でここまでの人物が居ただろうか?
ページをめくる手が止まらなかった。
これこそ小説の醍醐味だろう。
溝鼠と通称で呼ばれる復讐代行屋の鷹場英一(主人公)が
タランチュラやサソリなどを扱う毒蟲と呼ばれる
大黒という別れさせ屋の男と対決するというストーリーです。
復讐代行屋の溝鼠は依頼人に頼まれれば、
どんないやがらせもするという男、一方、溝鼠に恨みを持つ毒蟲は、
男女関係のもつれの解決をするには手段を厭わないという男。
この二人が依頼人を巡ってトラブルになり、エンドレスな戦いが
展開されるノアールな小説です。
本書は新堂冬樹氏のベストセラー『溝鼠』の第二弾となっています。
内容は容赦のない戦いとどぎついまでのパワーに溢れ、
プロレスの場外乱闘にも通じる迫力に満ちた作品となっています。
(本書紹介文より抜粋)
本書は新堂冬樹の「溝鼠」シリーズの2作目。
やはり一作目よりもパワーが落ちた感じがする。
姑息、卑怯、下劣、守銭奴、変態、悪魔…どんな罵倒もこの男の前では
褒め言葉に過ぎない。信じられるのはカネと自分だけ。
そのためには実父・源治の息の根を止め、姉すら見殺しにした。
溝鼠と呼ばれる男の名は鷹場英一。そんな英一の命を狙う男が現れた。
腹違いの弟・慎吾だ。源治の仇を討つため、慎吾は英一をハメる。
英一は強力な助っ人を呼んで対抗。慎吾も切り札を繰り出す。
四転五転する二人の形勢。最終ページで生き残ったのは!?―。
(本書紹介文より抜粋)
本書は新堂冬樹の「溝鼠」シリーズの3作目。
やはり二作目よりもパワーがかなり落ちた感じがするし、
もはやギャクと化している、物の例えが盛りだくさん。
もう本書の殆どのページが物の例えではないかと思ってしまうほど。
やはり一作目が一番良かったと思う。