古書「殺人捜査」

ルイモン・スナイダー著
古屋亨 景山二郎 飯島英太郎訳
354ページ
出版元 警視庁刑事部
刊行年 昭和27年
アメリカの翻訳本で非売品。

兇漢の手にかかり非業の死を遂げた幾多の人々の霊に
謹んでこの書を捧げると献辞がある。

《目次》
序文
原著序文
原著者の緒言
第一章 説人捜査概説 第二章 殺人現場の検証  
第三章 死後の判定  第四章 血痕の検査  
第五章 死体の鑑定  第六章 訊問の技術  
第七章 銃創に因る殺人  第八章 証拠銃器の保全と移送  
第九章 刺創と切創に因る殺人 第十章 窒息死  
第十一章 溺死と水中の死体  第十二章 焼死体の検視  
第十三章 中毒死  第十四章 アルコールの作用とその検出  
第十五章 暴力による殺人  第十六章 自動車事故死の検査  
第十七章 堕胎に因る死亡  第十八章 強姦容疑事件の取調べ  
第十九章 殺人検査に関する迷信  
第二十章 この書を執筆した理由
あとがき

まだ私が若い頃に神保町で購入したもの。
本書はアメリカの同一書の翻訳で非売品であるが、
日本の犯罪捜査に役立つように刊行されたもの。
翻訳書なので内部の図表や写真はアメリカのものである。
この当時はGHQ占領政策により今の警察の組織とは
構成構造が異なる。本書もGHQ占領下の日本を示す顕著な例である。
本書のあとがきにもGHQ公安課長の名が出てくる。