フランス映画 『マーターズ(Martyrs)』

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2008年フランス製作。
ミレーヌ・ジャンパノワ(Mylene Jampanoi)という
フランスの女優をこの映画で初めて知った。
どうみてもアジア人の血が入っていると思っていたのだが、
どうやら父親は中国人で母親はフランス人らしい。
とてもエキゾチックに思える(お乳がデカイです)
化け物役として、女の人が出ているが、
あの役はいくら仕事とは言え、引き受けづらいだろうなと思ってしまった。
殉教者にされるMorjana Alaouiもだが、みんな体を張っていて、
プロの女優魂をこの映画に見る。
組織の婆が京唄子とかミヤコ蝶々に見えて仕方が無かった。
年を得れば、人種間の差が少なくなる。
フランスの女は若い頃は天使だが、劣化の速度がアジア人より激しい。
近年のホラー系フランス映画は皆そうなのだが、Morjana Alaouiも
この映画の中で、凹凹に殴られる。反吐みたいな流動食、
いかにも不味そうなものを無理やり食べさせられて、凹凹にされる。
冒頭の散弾銃の襲撃シーンだが、アンちゃんをすぐには撃たないで、
ためるシーンがあるのだが、日本映画なら、
撃つのをやめてしまいそうな感じがする。
フランス人には浪花節は無いので、結局は撃つ。
アメリカ映画なら、瀕死の女を逃がすことに成功しそうだが、
フランス映画ではそういかなかった。
こういう映画はアメリカにも日本にも出来ないだろう。
フランスだから製作できた部類の映画である。
現実には日本映画の浪花節のように、情に負けて撃たないということは
現実には起こりえない。その点、フランス映画はリアリズムに徹している。
本映画に関して賛否両論はある。
勿論見終わった後に決して楽しい気分になれる映画ではないが、
どこまで表現出来るのかを具体化した作品とも言える。
同じホラー・スプラッター映画でもアメリカ映画のように、
どこかしら陽気で、明るいというものは一つも無く、全く救いがない映画である。
その点、リアリズムに徹して、映画は作られている。
日本映画のように、ダラダラした、無駄なシーンは一切無い。
あの無駄にダラダラした、眠たくなる描写が
日本映画には無意味に多いのだが、あんな無駄な描写を入れないと
駄目みたいな決まりでもあるのか。
もう21世紀だというのに、日本映画の根本は結局は昭和に感じる。
映画を作っている年代も爺から若手に変化しているはずだが、
その若手ですら、そんな描写が有って、眠たくなる。