好評連載中 漫・F・小太郎先生コラム 山田で遊ぼう!『今夜は山田』『電話番号何番?』

まあ、アレだ。山田つーのはよく使う言葉だよな。
誰でも日に10回以上は連呼するよな。
よく使う人だと軽く100回以上は言うよな。
美容院に行っても、美容師に『お客さんは山田さんでしたよね?』とか
領収書貰うときにも、『お宛名は山田様でよろしいですか?』とか、言われまくりだし。
行きつけのスナック『津軽』とか『来夢来人』とか『ケンちゃんの店』とかに行った時も
小耳にさ、「最近、山ちゃんきてないね・・・」とか挟むよな。
どこに行ってもさ、山田、山田を聞きがち、連呼しがちな毎日を過ごしているよな。
これって、人間の性(サガ)かも知れん。

若い頃、暇なときさ、アレはすがすがしい青空の時だったが、
友達と会話していて、「山田、おせえな、いつになったら来るんだよ!」とか
「あいつ、今頃、また寝坊してんじゃね?目覚ましとかかけとけよ!」
「山田来るの、遅すぎるよ、いつになったら来るんだよ!」
「何分待たせてんだよ、山田、怒るでしかし!」と互いに言い合った。
何度も連呼した。
そんな会話をしている俺らの傍を、オバちゃんだの娘さんだのが通るわけだが。
「あのオバちゃんさ、俺らが山田を待っていると思い込むんじゃね?」
「今の女、俺らがてっきり山田を今か今かと待っていると思ってんじゃね?」
と会話したわけだが。
つーか、俺ら二人には、友人にも知人にも山田なんつー奴は一人もいないわけだが。

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