読書 大石圭著 「地下牢の女王」

地下牢の女王 (光文社文庫)2011年刊行。

熱狂的ファンからのメールに添付された写真。
その美貌に小説家の目は釘づけになった。
メールのやり取りを重ね、近づいてゆく距離……。
そして女の自宅へと招かれた夜。
甘美な期待は、恐怖と絶望へと一変した! 
女は薬で眠らせた彼を地下室に監禁したのだ。
――私が発表するための小説を書きなさい。拒めば、
身の毛もよだつ責め苦が待っていた。狂気の監禁劇!
(地下牢の女王紹介文より抜粋)

大石圭の小説を「死者の体温」を読んで、今度は
この上記の「地下牢の女王」を読んでみた。
あのキングの「ミザリー」を彷彿させる設定だが、
そこは大石節で彩られている。
自分の飼っている猫の命と自分の小指(を自分で切断)なら、
私は迷わず自分の小指のが大事だ。
(色んな価値観の人がいるとは思うが)
ラストシーンはあのSAWを彷彿させた。
(自分で自分の手首を切ろうとする)
この場合は失血死しそうだなとは思った。
監禁した女は仕事が仕事だけに稼ぎが良いとは思うのだが、
食生活はかなり貧しい。一体何に金を使っているのだろうか
とは思った。おすすめまではしない。
暇つぶしにはなるとは思う。