読書 SF ジュード・デヴロー著『時のかなたの恋人』124冊目(新潮文庫)

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恋人に捨てられて教会で泣いていたダグレスの前に、
16世紀イングランドの伯爵を名乗る奇妙な男が突然現れた。
無実の罪で捕われた部屋に女の泣き声が聞こえ、
気づくとここにいたのだという。
このままでは処刑されてしまう彼の運命を変えるため、
ダグレスのタフな愛の冒険が始まった。
400年の時を越えて永遠の絆を求めあうふたりの、
せつなく優しいタイムスリップ・ラブ・ロマンス。
(本書紹介文より抜粋)

時間物のSFが好きなので、昔買って読んだ本。
時代考証もきちんとしていて、よく書けているSFだが、
やはり女性が書いたもの故に、ラブロマンスに出来上がっている。
SF版ハーレクインロマンスと言ったところか。
やはり、どこの世界でも女は白馬の王子を求めるとみえ、
この作品に出てくるヒーローもまた申し分無くカッコイイ!
物語の後半は中世のイギリスが舞台だが、よく描けている。
法など無きに等しく、本当に物騒な時代である。
中世がどんな時代であったのかよく判る作品でもある。