『文化学園服飾博物館 ヨーロピアン・モード』

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文化学園服飾博物館では新入生が入ってくる時期に
合わせ、今回の展示のような、総括して服飾の歴史が
わかるような展示を毎年行っている。
(勿論服飾の歴史についての授業もカリキュラムに組まれている)

ヨーロピアン・モード 2014年2月7日(金)~5月24日(土)
本展では、18世紀の華やかなドレスから、
多様なスタイルが打ち出された20世紀まで、
約200年間のヨーロッパの女性モードに焦点を当てます。
18世紀のロココ時代にはモードは限られた女性たちだけのものでした。
しかし、20世紀にはその担い手は大衆へと移り、
さらに流行の発信もヨーロッパからの一方向ではなくなりました。
そこには、社会構造の変化や産業の発達、
女性の意識変化などのさまざまな要素がからみあっています。
今回の展示では、各時代の子供服や男性の衣装も
交えながら流行を振り返ります。

会期 2014年2月7日(金)~5月24日(土)
開館時間 *10:00~16:30 (2月14日、28日、4月25日、5月16日は19:00まで開館)
*入館は閉館の30分前まで
休館日 日曜日、祝日(ただし、4月6日は開館)
入館料 一般500(400)円、大高生300(200)円、小中生200(100)円
*( )内は20名以上の団体料金
* 障害者とその付添者1名は無料
ギャラリートーク:3月8日(土)、5月10日(土) 各回13:30~

先日、文化学園服飾博物館で開催されている、「ヨーロピアン・モード」を
見てきました。
展示の数は決して多くはないものの、説明もわかりやすく、また展示されている
衣装の保存状態も良好で、もし今着ても遜色がないものばかりだった。

ロココスタイル(1715年~1789年)の
アビ・ア・ラ・フランセーズ(Habita la francaise)
1780年代 現代スーツの原型]、
ローブ・ア・ラ・フランセーズ(Robe a la francaise)
(1770年~75年頃)から現代までの展示があった。

例えば、
新古典主義による、シンプルなスタイル(1790年~1830年
ハイウエストになり、身体を締め付けないスタイルとなったが、
1820年代になるとドレスのウエストラインが下がりはじめ、
スカートの裾も次第に広くなり、袖山が膨らんでいった。
上記の説明と共にデイドレスも展示されていた。

工業の近代化と社会の安定
軽やかなスタイル
ロマンチックスタイル(1830年1850年
ロマンチックスタイルの名称は当時の
芸術的思潮である、ロマン主義の影響を
受けたもので可憐な女性像を理想とした。

モードの産業の発達により、流行発信は市民階級へ
クリノリンスタイル(1850年~1870年)
この時期のスカートのふくらみは、
「クリノ(馬毛)」や「リーノ(麻糸)」といった、
硬い繊維を織り込んでボリュームを持たせた。
上記の説明と共にデイドレスも展示されていた。

*クリノリン(crinoline)と呼ばれるフープ(枠)状の下着が考案され、
クリノリンは鯨ヒゲや針金を輪状にして重ねたフープに
「クリノ(馬毛)」や「リーノ(麻糸)」を織り上げた布地を張った下着であり、
この着用により、ペティコートを重ねることでしか得られなかった効果、
つまりドーム型のシルエットが得られるようになった。
クリノリンを用いたスカートは1860年代まで続いていくことになる。

他、バッスルスタイル、アールヌーヴォスタイル、
アールデコスタイル等の展示もあった。
個人的な感想であるが、もっと大量かつ多種のドレスが
見たかったと思い、正直物足りなさを感じた。
しかしながら、実物はなかなか見る機会はないので、
決して行っても損を感じない展示であったとは思う。