フランス映画64『発禁本 無修正版』

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今回は、サド侯爵を描いた映画
『発禁本 無修正版』を紹介。
100分。2000年フランス製作。
1794年のフランス・パリ郊外の瀟洒な館には、
反社会的と新政府から烙印を押された人々が集められている。
サド侯爵もそこに収監され、そこで伯爵の娘と知り合い、
その娘に、性の手ほどきを行うといったストーリーである。
まあ、陳腐と言えば、陳腐かも知れないが、
18世紀のサドを主人公にした映画は皆無なので、
映像化されただけでも良しとしよう。
サドに鞭打ちを行うシーンが出てくるが、
実際にサドにははそんな性癖が有ったとは思われない。
(それでは、マゾになってしまう)
実際のサドは特記する程異常性欲の人物とは思われない。
ただ、神の否定、絶対権力の教会への不信を露骨に
表現した小説を書いた為に、不当に扱われたに過ぎないと私は断言する。
(2007/6/2(土) 午前 2:09)

2010年4月9日追記。
以前から追加したいと思っていた
本映画のトレーラーのリンクをここに追記する。
何かすごい無修正のエロと思って、
どうも間違って検索して来てしまう人が多いが、
それは勘違いで、真面目な作品である。
サド文学やフランスの歴史に興味が無い方は
退屈するかも知れない。
日本の映画のタイトルを見て、いつも思うことだが、
タイトルのつけ方は稚拙過ぎる。
(とてもプロとは思えない。レベルの低さに驚く)
世界に通用するクリエイターが皆無なのも充分納得出来る。
それほど悪い映画ではないのだが、タイトルで損している。
ミエミエのタイトルで、サド文学やサド哲学とは関係ない、
無知蒙昧の輩を引き込もうとして、
下劣な拝金主義の嫌らしさを露呈している。
(売らんが主義には吐き気がする)
この世の中はサドの時代から、何も変っていない。
それどころか、フランス革命がおきた、当時のフランスよりも
この世の中は、あの時代よりも政治も倫理も腐敗し、
正に悪徳の栄え、そのものである。

Sade - Bande annonce FR
http://www.dailymotion.com/video/xa3l0y_sade-bande-annonce-fr_shortfilms
(記事投稿時なら視聴可能)