惚れた晴れたが交差点 『トラック野郎』

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今回は、昔、良くTVで放映されていた、
菅原文太愛川欽也主演の『トラック野郎』を紹介。
*小学生の頃、(確実ではないが)劇場で見た覚えがある。
今から思えば、トルコ風呂ネタが多かったと記憶している。
まあ下品と言えば、下品だが気取らなくて良い。
何作も作られたが、今でも覚えているエピソードは、
星桃次郎が女子大生(あべ静江)に恋する話である。
太宰なんか星桃次郎は知らなくて、食べ物と勘違いしたり、
太宰が文学者と判ると早速古本屋で全集を買い、読み始めたり、
学生服まで買い込んで、それを着て、行きつけのドライブイン
「君!コーヒーをくれたまえ」と言ってみたり・・・。
この『トラック野郎』シリーズはパターンは決まっていて、
予定調和の映画である。
一番の見どころは(ドライブインでの乱闘も捨てがたい)
毎回事情によりA-B地点までトラックを飛ばすことになるが、
その際に、トラックの装飾が岩や木の枝によって破壊され、
また車体が汚水にまみれ、
トラックがボコボコになっていくシーンである。

この主題歌「一番星ブルース」を
YOUTUBEで時々聞いている。
ド演歌であるが、実に良い曲である。
今となっては考えてみれば、
この映画は昭和を象徴するようである。
外国にもコンボイ等トラック乗りの映画はあるが、
しかし、ここまで車を過剰な程装飾する例は、
フィリピンのジプニーを除いて殆ど無いはず。
これも我が国独特の美意識、個性であろう。

*1970年代後半の小学生にとって、
こんな映画を見るしか選択は殆ど無かった。
怪獣ものや子供マンガ祭り等は有ったが子供過ぎた><
帯に短し襷に長し。
今みたいな、オシャレな映画なんか無かった時代である。