フランス映画52 『BAISE-MOI ベーゼ・モア』(2000)

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あまりに過激なセックス&暴力描写ゆえに、
公開1週間でフランス映画史上前代未聞の上映禁止処分を受け、
ゴダールソニアリキエルら文化人による抗議運動を始めとする
社会的論争を巻き起こし、現在も係争中の衝撃の問題作。
壮絶なヴァイオレンス&セックスを描く21世紀のガールズ・ムーヴィー。
フランスで絶大な人気を誇るパンクな女性作家
ヴィルジニー・デパントの大ベストセラー小説を自ら、
元ポルノ女優のコラリー・トラン・ティとともに完全映画化。

些細な口論が元でルーム・メイトを殺してしまった娼婦のナディーヌと、
レイプ被害にあった上にはずみで実兄を殺してしまったマニュ。
運命的に出会ったふたりは、一瞬にして意気投合し、
あてない逃避行の旅に出る。
行く先々で現金や銃を強奪し、つぎつぎに男を誘惑しては
コトが済むと彼らを殺していくという悪行を繰り返すほどに、
強く結びついていくナディーヌとマニュ。
セックスと殺人の瞬間こそ、“生”を実感出来るふたりの暴走は、
どこまで続くのだろうか・・・。
(映画紹介文より抜粋)

今回は、フランス映画 『BAISE-MOI ベーゼ・モア』(2000)を紹介。
原作はヴィルジニー・デパント著「バカなヤツらは皆殺し」(原書房刊)
ちなみに『BAISE-MOI ベーゼ・モア』を英語に訳せば、Fuck me.
我が国で「パリ症候群」という言葉を生み出す程、偏向したイメージ戦略、
或いはマスコミによる偏向報道があり、
パリという都市はとてもオシャレでファッショナブルというイメージが
完全に定着している。ちなみにフランス語の学習者の大半は女である。
華やかで、洗練されたフランス・・・。
このイメージが確立したのは1970年代であろうか。
しかし、現実は性愛・放蕩の国であり、娼婦が古来から存在し、
瀟洒な娼婦館が立ち並んだ。
中でもパリの娼婦は世界最高と言われ、世界中の男がパリを訪れ、娼婦を買った。
この映画は上記の様な映画であり、とても綺麗な言葉とは言えない
セリフが全編にわたり飛び交う作品となっている。
淑女が赤面しそうなセリフの連発で、パリの既存イメージを
完璧に破壊する映画となっている。
実際のパリはフランスの各植民地から来た移民が闊歩し、
移民問題、失業問題があり、暴動もある。
(なお銃規制は我が国よりは厳しく無い)