映画 ドイツ占領下のフランス 『ピエロの赤い鼻』

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2003年フランス制作。95分。
(原題Effroyables Jardins)
戦争はいつだって悲劇だ。
行きたくもない戦争に強制的にかりだされ、
何の面識も無い、恨みも憎しみもない同士が殺し合う。
戦争でメリットを得る者だけが笑う。
この映画に出てくる、ドイツ兵の道化師も
別に人を殺したくて、出兵したのではないだろう。
ただ強制されただけに過ぎない。
徴兵された人は殆どがそうだろう。
徴兵された大衆が得るのはデメリットだけだ。
この映画では、ドイツ占領下のフランスを描き、
レジスタンス活動も垣間見ることが出来る。
1940年6月14日ドイツ軍によりパリが占領され、
6月23日にはアドルフ・ヒトラーがパリに入る。
「*占領下のパリではレジスタンス運動に身を投じる者がいる一方で、
積極的にドイツ軍に協力する市民もいた。
後者は後に対独協力者として糾弾されることになる」
ウィキペディアより抜粋)
オドレイ・トトゥ主演で、ココ・シャネルの若い頃を
描いた映画が、今年、公開予定だが、パリ占領下、
ココ・シャネルはドイツ軍将校と愛人関係にあった為に、
1944年にスイスに逃亡している。
彼女の行動は利益を追求した結果だ。
善悪を別にして、占領軍の将校の庇護を得ることは
大きな利益を得ることが出来るからだ。
正直、男の気持ちとして、1883年生まれの
当時既に高齢になっていた、
ココ・シャネルの相手をするのはきつい。
パリ占領時の1940年には、ココ・シャネルは57歳。
1944年のパリ解放の時には61歳であるので、老婆と言っていい。
特に白人女性の老け具合は日本人とは比較にならないほど酷いものだ。
(若い頃は逆に天使のようだが)
(50歳以下の日本人男性で、61歳の老女と
大人の関係になれると言い切れる男性はそうは多くないはず)
ドイツ将校は果たして、何かしらのメリットでもあったのだろうか。
将校と言えどもココ・シャネルよりは年下だろう。
「ドイツ将校の愛人になった」というよりも、
「ドイツ将校を愛人(若いツバメ)にしていた」のだろう。
ココ・シャネルがパリ解放後に逃亡していたのは
賢明な判断だろう。
対独協力者は、処刑されるか、リンチにあっただろうから。
事実、何人もの対独協力者が処刑されるか、
リンチにあっている。その写真がこうして残っている。
NHKの「映像の世紀」で見た人も多いかと思うが、
公衆の面前で、対独協力者の女達は坊主にされた。
服を着たまま、坊主にされるのは、まだマシな方で、
公衆の面前で全裸にさせられて、坊主にされる場合もあった。
これとは対極的に、フランスでのレジスタンス活動には
男だけではなく、若い女も数多く参加した。
勿論、敵との銃撃戦で死ななかったとしても、捕まったら、即刻処刑された。