アブサン 『スイスアブサン・キュブラー キュヴェ・ドゥ・サントネール』Ⅱ

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今、現在のアブサンの我が国への輸入状況を見てみると
やはり思った通り、需要と供給のアンバランスが見られる。
アブサンに限らず、商品の流通はどんなものであれ、
アンバランスである。血の巡りが悪い輩がこう言う。「物が売れない」
私はMBAは持ってないが、持って居なくてもこんな事は自明であって、
売れない物を仕入れていれば、そりゃ売れないさ。
売れるものを売れば、宣伝なんかしなくても勝手に売れる。
アブサンに関しても、珍しいアブサンは、足が早く、すぐ売れ、
いつも品切れであり、逆にどこでもあるアブサンは、
当然だぶつき、供給過多になっている。
人の心を掴む商品、人の心を掴む事ができれば、物は売れる。
箔付け(権威主義)には確かにMBAは有効だろう。
しかし、それは所詮虚仮威しに過ぎず、結局は顧客が
何を求めているのかを把握することが先決だろう。

初心者向きのアブサンと通向きのアブサンがあり、当然初心者向きの
アブサンほど、だぶつき気味である。通というのはどんな分野でも
ありふれたものなど買いやしない。希少なもの程欲しがるものだ。
誰もが仕入れしやすいものほど、供給過多になる。
誰もが仕入れられないものほど希少になり、通ほど欲しがる。
ビジネス書でありがちな、なんたらに学ぶとかMBAとかはどうでもいい事だ。
人が欲しがるものを作ったり、また売る事が出来れば、
何もしなくても、勝手に売れていく、勿論宣伝なんか不要。
これこそ商売の基本中の基本である。これを忘れている商売人が多すぎる。
アブサンが隆盛を極めた19世紀~20世紀初頭の、
同時代のフランスの挿絵本を眺めながら、アブサンを嗜む。
これこそ密かな楽しみと言えるだろう。
私の手元にある、フランスの挿絵本の元所有者
(フランス・ベルギー・スイス等のフランス語圏)は、
庶民的なアブサンは飲むことはまず無かったであろうと推測される。
アブサンにも等級があり、低級~高級まで各等級がある。
庶民は当然高級なアブサンは飲むことが出来なかったと思われる。
今、現在、日本に一般的に輸入されているのは価格帯も高い、
昔で言えば高品質な高級なアブサンのみである。

今回、兵庫県西宮市にある、オザキトレーディングから、
「キュブラー アブサン」のアブサン禁止100周年記念ボトル、
「キュブラー キュヴェ・ドゥ・サントネール」(限定数3000)を購入した。
キュブラー社はスイスアブサンの老舗であり、
「キュブラー アブサン」はスイスアブサンンの中でも、
今日、最も知名度がある。
通常の「キュブラー アブサン」と「キュブラー キュヴェ・ドゥ・サントネール」の
違いは、中身は同一であるから、ただボトル(それに箱)の違いだけである。
価格は微々たる違いしかないので、どうせならと
「キュブラー キュヴェ・ドゥ・サントネール(Cuvee du Centenaire)」を購入。
アルコール分53%
ツヨシ 9PPM(WHO法定基準値以内)
500ml
ラベルは紙のラベル貼り付けではなく、瓶に直接印刷。
無色透明のアブサン
これであの緑かかった色なら感じも出たのだが。
アブサンが薄い緑である」という刷り込みのせいである。