映画 『サバイバル・オブ・ザ・デッド』

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2009年アメリカ制作。90分。
(原題:Survival of the Dead)
ジョージ・A・ロメロ監督で一寸は期待もしたのだが、
何だかこじんまりとまとまった感じを受ける。
大作映画と比べれば、低予算で、資金に限度がある為に、
やはり、こじんまりとした空間で織り成す人間模様と言うべきか。
同じロメロ監督の1985年制作の「死霊のえじき」でも
ゾンビを飼いならすという描写があり、
本映画でも、またもや飼いならすという試みが
なされるが、飼いならすならさないはさておき、
既に死んでいる人間なら、腐敗は継続している
はずなので、飼いならしても、時間が経ってしまえば
人体がじきに崩壊してしまういので、
どうにもならないのではないかと思った。
やはり、ゾンビ映画というのは、ゾンビがのろのろしていて、
いつでも逃げられるだろう・・・という前提が
あってこそ成立するものだと思う。
動きが遅いからこそ、油断するのであり、
ゾンビを甘くみるのであり、いつのまにか逃げられない、
囲まれたみたいな絶望的な状況が作り出されるのである。
しかし、疑問なのだが、世界が崩壊し、金よりも物、
金よりも銃や弾丸や食料等が重要とされる世界で、
何故に、本映画の主人公は金、金と連呼するんだろう。
既に世界の貨幣経済は崩壊しているのに。
タイトルの様には、ちっともサバイバルしていない、
やはり王道の狭い空間での必死の攻防戦が見たかった。