読書 友成純一著『人獣裁判』(大陸書房 1987)200冊目

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 「反逆者ダミアンの公開処刑
パリの大広場で行なわれていた。
その方法は極めて残虐な<四つ裂きの刑>
―四肢にロープを巻きつけ、軍馬に曳かせる―であった。
そんな興奮状態の群集の只中に
サディストの語源にもなった若き日のサド侯爵がいた。
サド侯爵はダミアンに科せられる拷問の光景に魅入りながら、
数奇な自分の人生を振りかえったのだった。
悪徳の師となった叔父のサド神父とドブルイユ母娘、
肉体からの魂の解放を目的とした破戒同盟、
狂気に陥ると異端の僧、普段は高潔なアンブレ師……。
サド侯爵の数奇な人生がここに綴られる……。」
(本書紹介文より抜粋)

今回は、友成純一『人獣裁判』(奇想天外ノベルス)を紹介する。
本書は大陸書房より1987年に刊行された。
私がこの本に出会ったのは1982年の高校の時である。
当時、雑誌「ビリー」に『人獣裁判』が連載されていたのである。
まだサドすら知らなかった私は、衝撃を受けた。
あの衝撃は今でも忘れる事が出来ない。
その後、近年になり、やっと絶版であった本書を
古本屋で見つけて購入する事が出来、
いまでは私の書棚に収まっている。
これほどの奇書があるだろうか?
この本を見る度、初めて読んだ時の衝撃を思い出すのである。