『高田美苗作 蔵書票 女神』

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先日の事、銀座の画廊「スパンアートギャラリー」で
購入した、高田美苗作の蔵書票『女神』(A..P.)です。
(2010年) 縦174mm×横54mm.

以前、本ブログでも書いたことですが、
高田美苗のブログで蔵書票『女神』を見て、
私は一目ぼれしました。
それから数年後の先日の事、
スパンギャラリーのサイトをなんとなしに見たら、
なんと私が一目ぼれしました、蔵書票『女神』が
販売しているではありませんか・・・。
早速ギャラリーまで行き、即購入しました。
やはり、この作品は私が一目ぼれしただけあって、
言葉では表現できないほどの、とても素晴らしい作品で、
「女性美」というものがこんなに小さな空間に凝縮されて、
存在していると感じました。
高田美苗は女性なので、女らしい題材、ほのぼの系が多く、
自分のブログに、「私には珍しいヌードの絵柄です」と
書いています。(この時は特に要望でもあったのでしょうか、
彼女には珍しく成人の女性ヌードの蔵書票です)


それは作者自身が女なので、そういうものなのでしょう。
人は自分に無いものをものを求め、見たことがないものを見たがります。
(女は男を求め、男が女を求めるように・・・)

以前、私のブログに、このように書いたことがあります。(下記)

国際幻想芸術協会(IFAA)の会員で特筆すべきは、
才能溢れる、高田美苗です。
高田美苗は以前から版画を制作していますが、
彼女は従来の絵本や童話を思わせる様な、
ほのぼの系の図が多く、私の好みとは違っていましたが、
この間、高田美苗のブログで見た、新作蔵書票「女神」は
私好みであり、最高の出来栄えだと思います。
女神の表情もさることながら、乳房の造形が素晴らしい。
(美乳でなければ、とても女神とは言えない)
男が夢見る理想の豊満な肉体、美しい乳房、練った構図、
素晴らしいセンス、女神の表情、正に完璧。
高田美苗も、また依頼した票主のセンスは素晴らしい。
高田美苗の画風、作風は既に完成されており、
どんな作品を見ても確実に彼女の作品だと判る。
彼女のこのような牧歌的な、ほのぼのとした路線は心地よい。
何にしても結局は好みの問題であろうが、
ゴッホだのビュッフェだのの絵と高田美苗の今回の新作蔵書票「女神」を見て、
どっちが心がはずんだり、暖かくなるだろうか?
もし、ゴッホだのビュッフェが美術評価額が0円だとして、
投機的な価値ではなく、純粋に本来の美術的な価値観で考えれば、
人はどちらが好むのだろうか?
どっちが楽しい気分になったり、また微笑むだろうか?
(あなたが男性だとして、隣に良い匂いがする理想的な美女が座るのと
オッサンが座るのは、どっちが嬉しいか?
あなたが女性だとして、隣にジャニーズ系のさわやかな青年が座るのと
オッサンが座るのは、どっちが嬉しいか?)
確実に言えることは、高田美苗の作品は見る者に安らぎと心地よさを与える。
結局は何にしても、人の好みの問題だし、何を感じるのかは自由だが、
この世の中、余りにも、奇を衒いすぎて、人を楽しい気分にさせるような
美が失われている。
日本の銅版画は世界に通用する一芸術分野だと思う。

上記に加えるとすれば、高田美苗の感性は誠に素晴らしく、
また彼女が出来ないものはないと思うほど、ルニユールから額縁、人形まで
何でも自ら手がけ制作します。
その完成度、またその完璧主義にはいつも驚かされます。
正に芸術家とはこのような人を言うのだなと私は高田美苗という
人物に対して、いつもそう感じますし、また思わざるを得ません。
今回購入した、彼女の作り上げた蔵書票『女神』も
正に完璧な出来栄えだと思います。
本当に良い作品というのは年月を超えて、幾年経とうと、
決して色褪せる事がなく、見る者(鑑賞者)に感動を与え、
また癒しを与え、楽しみや喜びさえも与えるものであります。
高田美苗という一芸術家こそは、例え、どんな対象であっても、
どんな分野であってさえも、果敢に挑戦し、
また、それをこなしてしまう、まるで芸術(ars(アルス)技術)の
魔術師のような存在であります。
彼女の生まれ持った素晴らしい才能、鋭い感性、それに努力、
力量、作品の完成度には私はいつも驚嘆させられます。
今度とも彼女の活動や作品は賞賛され続けるに違いありません。

高田美苗のサイト
http://www.minae.info/index.html

スパンアートギャラリー
東京都中央区銀座2-2-18
西欧ビル1階
℡03-5524-3060
http://www.span-art.co.jp/index.html

スパンアートギャラリーに言いたいことがあります。
スパンアートギャラリーに行った時も、
実は実際言いましたが、私がもっと若い時に、こんな店が有ったなら、
丸尾本や丸尾ポスター等等、どんどん買い込んでいたはずですが、
来店時に言ったように、物を整理する年に既に来てしまっているので、
今回は少数しか買うことができませんでした。
やはり、どんなコレクターと言えども、いつかは、いつかは、
集めてきた作品を手放さざるを得ないという、そんな時期、そんな状況が
必ず来るだろうし、きっとあるはずです。
そうして作品はこの世の中を人から人へと回り続けるのだろうと思います。
私が若かった頃は、中野のタコシェもないような状況でしたので、
まあ、これも生まれた時が早すぎたのかなとも思います。
まあ、逆に言えば、早すぎたからこそコレクターとして、
手に入れることが出来た品もあるかと思います。
スパンアートギャラリーという個性的で素敵なギャラリーが、
これからもコレクターや作家達に親しまれ、
愛されるような店を今後も営まれますように・・・。