少年2人対大人2人 映画 『コップ・カー』

イメージ 1

2015年アメリカ制作。86分。
(原題 Cop Car)

なかなかの良作。最高の出来栄えとまでは
いかないとしても駄作とまではいかない。
凡作と言えば、凡作かも知れない。
車からシートを出すシーンがある、
映画ではよく見る光景だ。
ランチのシートではない。
自分が見ているのは牧歌的な映画ではなく、
また恋愛映画ではないのだから。
ありがちと言えば、ありがちだが、
あ、これは死体でも包むんだろうなと
思ったら、案の定だった。
マフィアやギャングが出てくる映画では、
部屋にビニールシートを広げるシーンが出てくる。
これも当然、そこでピクニックする為に
ビニールシートを広げるのではない。
床を血で汚さない、または掃除はしなくて、
そのまま死体を捨てられるから、
ビニールシートを広げるわけだ。
何も自分は今見ているのは決して
恋愛映画でもなく、ストーリー展開は
判っているので、充分予想出来るわけだ。

本映画で、少年達がライフルを発見し、
トリガーを引いても発射しないシーンがある、
少年は弾が入ってないと思うが、
パトカーに装備してある銃器が
弾を入れてないなどまず有り得ない。
犯人と銃撃戦になってから、
弾を入れても間に合わないわけであり、
当然、弾は入っていると推測出来る。
銃社会アメリカでは息子の誕生日に
父親がライフルを送ることは稀ではない。
映画でそんなシーンを良く見ることがある。
以前、本ブログでも紹介した、
映画『アメリカン・スナイパー』でも
子供とハンティングで出かけるシーンがあり、
銃社会アメリカならではの光景である。

まあ、本映画は、そこで少年達が
銃の使い方が出来ていれば、
映画としては成立しなくもないが、
銃を見つけても発射出来ないという事が
また映画としての物語の一部となっているので、
そこはしょうがないと言えばしょうがないが、
銃社会アメリカの現実から言えば、
10歳の子供でも銃の扱いは出来る子もいれば
成人でも出来ない事もあるとは思うので、
そこはしょうがなく思う。
以前、相当昔に見た映画では、女が悪人に向かって
銃を撃とうとするが、撃てない。
何故ならば安全装置を解除していないからだ。
そこを悪人に指摘されるわけだが。

銃と言えば、私は中学の時に大藪春彦
(それに西村寿行後年西村望
をむさぶり読んだものだった。
もう両者とも故人ではあるが、良い作家だと思う。
(勿論、大藪春彦西村寿行西村望は全作読了済み)
大藪春彦からは銃とか何か?ライフルとは何か?
ガンスミスとは何か?サバイバル術や時計や
車の名前も知った。博識な作家であるし、銃社会ではない、
我が国が生んだ、誠に稀なる作家だと思う。
大藪春彦の異色作である、江戸時代を舞台にした、
「赤い手裏剣(孤剣 改題)ではサミュエル・コルトの
パターソン5連式拳銃が出てくる。
この小説も熱中して読んだものだ)
彼を超える作家はもうこの日本では生まれることは
到底有り得ないと思う。それほど銃やライフル、
サバイバル術、車、時計など、男が憧れる
アイテムにはとても詳しく、博学多識な作家であった。

*さいとう・たかをも「ゴルゴ13」を描く前に、
狙撃に適した銃器は何が良いかを、大藪春彦に聞けば、
ゴルゴ13がM16(アサルトライフル)なんて代物を使うこと
がない物語展開になったかも知れない。
さいとう・たかをの作品「サバイバル」は楳図かずお
漂流教室」と同様に小学生の時熱中して読んだものだ)
ゴルゴ13の連載開始の1968年には既に大藪春彦
デビューしていた。早稲田大在学中に、処女作「野獣死すべし
が同大学の同人誌『青炎』に掲載、江戸川乱歩に紹介され、
1958年『宝石』に「野獣死すべし」が掲載された。
1964年には「蘇える金狼」1967年には「汚れた英雄」を
刊行。また三島由紀夫大藪春彦の読者であり、
また大藪春彦三島由紀夫の読者でもあり、
1968年には対談もしている。
また大藪春彦三島由紀夫以外にも横溝正史土屋隆夫
作品も読んでいた。(私は横溝正史は、はまらなかったが、
土屋隆夫は中学時代にはまり、全作完了した。
土屋隆夫は寡作ではあるが、いい作品を書く。
ミステリー物は20歳頃から全く読まなくなった)

Cop Car Official Trailer #1 (2015)
- Kevin Bacon Movie HD
(記事投稿時なら視聴可能)
https://youtu.be/p0abWuHBJRg