『文化学園服飾博物館 2016年 ヨーロピアン・モード(イヴ・サン=ローラン特集)』

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*文化学園服飾博物館では新入生が入ってくる時期に
合わせ、今回の展示のような、総括して服飾の歴史が
わかるような展示を毎年行っている。
(勿論服飾の歴史についての授業もカリキュラムに組まれている)

今年、2016年も文化学園服飾博物館で「ヨーロピアン・モード」展が
はじまりました。
前年の2015年にも行った、文化学園服飾博物館で開催されている、
「ヨーロピアン・モード」を先日、見てきました。
今回は「イヴ・サン=ローラン」特集ということで
「イヴ・サン=ローラン」の展示を見る事が出来たのですが、
(ファッションの歴史を見ることが出来たのですが)
やはり、私の興味があるのは、「ヨーロピアン・モード」であり、
特にロマンチック・スタイルやクリノリン(crinoline)・スタイル)
が好みです。
フランスの歴史で言えば、七月王政期から第二共和政期を経て
第二帝政期頃にあたります。
(やはり日本一の服飾博物館だけあって、保存状態は良好、
衣装が痛む為に、毎年展示の衣装は入れ替えを行っている)

ヨーロッパのドレスはそれぞれの時代でスカートの形や丈、
袖の大きさなどに移り変わりが見られます。
本展では18世紀のロココ時代から20世紀末まで、
ヨーロッパを発信元とする250年の女性モードに焦点をあて、
その流行の変遷を社会背景とともに紹介します。
18世紀のロココ時代には、モードはフランスへイギリスなどの
上流階級の限られた女性たちだけのものでした。しかし、時を
経て20世紀にはその担い手はより多くの人々、大衆へ広がり、
現代では誰もがモードを楽しむことが出来るようになりました。
そこには社会構造の変化、産業の発達、通信や輸送手段の進歩、
戦争、女性の意識変化など、さまざまな要素がからみあっており、
流行が偶然やデザイナーの創造力だけから生み出され、
広がったものではないことが分かります。
また第2展示室では特集として、イヴ・サン=ローランを
取り上げます。サン=ローランは「モードの帝王」とも呼ばれ、
20世紀後半のモードを牽引したデザイナーです。
ディオールの後継者としてデヴューした1958年から、
活動的で新しい女性の美を打ち出した60年代、現代的な
エレガンスを追求した80年代までを振り返ります。
2016年3月 文化学園服飾博物館

最初の展示は、
「優雅で華麗な宮廷モード」1715~1789
ローブ・ア・ラ・フランセーズ
絹 地紋織 1770-80年頃
Robe a la francaise
Silk self patterned weave c.1770-1780

カラコ:ジャケット・ぺティコート
絹 地紋織 キルティング
Caraco :Jacket and Petticoat
Silk pattern weave,quiuling 1745-70s
Dress fabric
イギリスの代表的な絹織物の産地

silk self patterned and sapplementary
weft patterned weave 1745-50
等がありました。

次の展示は
新古典主義によるシンプルなスタイル」
エンパイア・スタイル 1780~1830

コート:ルダンゴト
絹 1815
Redingoto
silk c.1815
等がありました。

次の展示は私が好きな時代でした。

「工業の近代化と社会の安定の軽やかなスタイル」
ロマンティク・スタイル 1830~1850

ドレス裂 木綿プリント 1830-1840年
Fragment of dress cotton print c.1830-1840年

ディ・ドレス
木綿プリント 1835年
Day dress
cotton print c.1835
等がありました。

「モード産業の発達により、流行発信は市民階級へ」
クリノリン・スタイル 1850~1870
ディ・ドレス
絹 1850年
Day dress
silk 1850s
等がありました。

他、バッスル・スタイル 1870~1890
等がありました。

最後に
「特集イヴ・サン=ローラン」
Yves Saint-Laurent(1936-2008)
モードの帝王とも呼ばれ、20世紀後半のモードを
牽引したフランスのデザイナー
ドレス 羊毛 1958
Dress wool 1958
1957年のディオール急逝後、21才でメゾンを継いだ
サン=ローランが最初に発表したコレクションで
新生ディオールを印象づけた印象的な作品などがありました。

今回も前年と同様、余り興味がない特集ではありましたが、
とても勉強になり、結構楽しめました。
また機会があれば、来年も是非行きたい展示です。

会期 2016年3月8日(火)~5月17日(火)
開館時間/10:00~16:30
(4月22日、5月13日は19:00まで開館、入館は閉館の30分前まで)
休館日/日曜日、祝日
入館料/一般500円、大高生300円、小中生200円
*20名以上の団体は100円引き、障がい者とその付添者1名は無料
ギャラリートーク/3月26日(土)、4月23日(土)各回13:30~
(12:30より受付順30名)

文化学園服飾博物館 〒151-8529 東京都渋谷区代々木3-22-7
新宿文化クイントビル TEL.03-3299-2387
http://museum.bunka.ac.jp/