映画 『マリー・アントワネットに別れをつげて』

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2012年フランス制作。100分。
(原題 Les adieux a la reine)

フランス革命時の混乱をマリー・アントワネット
朗読係の娘の目を通して描いた映画である。
朗読係のシドニー・ラボルド役のレア・セドゥの
全裸姿は本映画で垣間見る事が出来るが、とても美しい。
レア・セドゥは近年、映画「美女と野獣(La belle et la bete)」
で美しい娘ベルを演じた程の美貌である。
(レア・セドゥはその美貌でモデルとしても実際活躍している)
wikiによれば、祖父のジェローム・セドゥは
フランスの映画会社パテの会長であり、
大叔父のニコラ・セドゥも同じくフランスの映画会社
ゴーモンの会長及びCEOである。
またゴーモン(Gaumont)はフランスの大手映画制作会社であり、
1895年に技師・発明家のレオン・ゴーモン(Leon Gaumont)が
創業した、現存する最古の映画会社で、ハリウッド・メジャーの
傘下に属しないインディペンデント系の映画会社である)
wikiを読んで、なるほど、レア・セドゥは、正に女優になるが為に
生まれてきたような、パリジェンヌだなと感じた。
レア・セドゥはこの本映画では正に適役と感じたし、
時代考証も良く出来ていると感じたが、
重箱の隅をつつく事を言えば、確かに朗読する本は
18世紀の装丁ではあるが、当時の本をそのまま
使っている為に、やはり経年劣化は隠せない。
(もしも完璧を目指すのなら、18世紀の装丁で作り直しをして
欲しかったが、まあ、そこまで朗読する本がどうだかなんて、
考えるのは、全世界に無視出来る程の数の人しかいない)
衣装も綺麗であったが、やはり女官は着たきり雀なんだなと
感じ、衣装も既製品はまだ無いので「どうせお高いんでしょ?」
とは思ったし、時計も大量生産ではないので、
また「どうせお高いんでしょ?」等と思って見ていた。
フランス革命についてはマリー・アントワネットの浪費が
原因とかも言われているが、アメリカ独立戦争への参戦においての
資金・武器弾薬の援助(軍事顧問団や兵員の派遣も含有)をも、
フランスの財政圧迫の要因の一つにはなったと思う。
マリー・アントワネットブレゲ(Abraham-Louis Breguet)に
懐中時計「ブレゲNo.160」(Marie Antoinette)を
金に糸目をつけないで注文した事からも判るように、
確かに浪費はあっただろうが、何もマリー・アントワネット
浪費だけがフランスの財政困難の原因になった訳ではないと思う。
(*ブレゲNo.160は売り物ではないが、もし仮にオークションに
出たとするならば、世界一高価な時計となるはずだし、
それと同様に”世界一美しい本”「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」
(Les Tres Riches Heures du Duc de Berry)も当然売り物では
ないが、もしオークション出たら世界一高価な書物になるはず)
フランスという大国の王妃がそこらのもので満足するわけもなく、
また、それだけの権威をも維持しなければならず、
浪費は必然だと考える。今でも欧州のフランス、それにドイツは
大国であるが、もし、この二つの大国が無ければ、
1ユーロ50円以下になっているかも知れない。
ユーロがこれだけ長期間安定し、ユーロ高を維持し続けるのは、
欧州にフランスとドイツという二大大国が存在するからである。

Les Adieux a la Reine - Bande-annonce
(記事投稿時なら視聴可能)
https://youtu.be/sJys3U7XuvQ