タイムマシンを駆って、少年時代の自分の
住んでいた懐しい古き良き時代に
やってきたひとりの男・・・。
非凡な空想力と奇想天外なアイディア、
ユーモア精神と奇抜などんでん返しで、
タイムトラベル小説の最高峰と謳われ、
今や日本SF史の記念碑的存在となった著者の第一長編小説。
(裏表紙レビューからの抜粋)
広瀬正の出会いは短編集「タイムマシンのつくり方」が
初めてであり、中学生の頃だったと記憶している。
日本SFの名作である、本書との出会いは、高校生の時である。
集英社から、この本が文庫化されたのを期に、私は買い、
その日、徹夜して読んだのである。
読んでいくにつれ、ページが残り少なくなるのは、本当に残念に思えた。
それから数度この本を読んだ。
無理な要望であるが、このような名作を映像化して欲しいと切に願う。
昭和初期の東京がよく描かれていると思う。
あの頃はどんな時代であったのかを、よく把握出来うる小説でもある。
初読のドキドキ感は無くなってしまったけれど、今でも大好きな本である。
1982年(広瀬正小説全集)集英社文庫より刊行
本書は文庫版であり、元々は河出書房新社より刊行。