『人形作家・版画家の中嶋清八 幻想芸術国際展に出品作について』Ⅰ

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「EXPOSITION L'ART GENSO PARIS 2012(幻想芸術国際展)」に
今回、出品された中嶋清八作銅版画「採集された地獄」について。

タイトル「採集された地獄」~Papilio infernus~

インクはシャルボネールのプルシャンブルーと他を混合して使用。
雁皮刷りにハーネミューレ紙に貼り付け。作品限定数50部。
今回私が購入したものは、1/50です。

中嶋さんの版画では、多分最大級ではないかと思います。
その為に制作にも困難を極めたと彼は語っています。
数年前に「ドイツ箱の中の地獄」というタイトルの鉛筆画を
銅版画化した作品です。
私はその当時から、もし版画化されたら、是非買いますと
中嶋さんには言っており、それがとうとう銅版画化されるのは
大きな喜びです。
最初は中嶋さんと実際に会い、また作品を見てからの購入を
考えていましたが、その作品が思ったよりも余りにも大型なので、
それを持って都内を歩くのは躊躇しましたので、
結果、宅配便で自宅まで配送して頂き、
ようやく実際を見ることが出来ました。

やはり実物はイメージ通りの素晴らしい作品でした。
私はそれだけ中嶋さんの腕前を信用しております
中嶋さんの作風は精緻で個性的であり、私の脳内では、
NAKASHIMAZUM(ナカシマズム)と呼称しています。
上品、優美、繊細で、またエロチックでもあり、
他者が真似できない、極めて独創的な作品です。
当然ながら中嶋清八という作家しか出来ない、
まさにNAKASHIMAZUMである。
この独特の世界観、感性はとても素晴らしいものです。
実に見事であり、その才に対し、私は心から賛辞を送ります。
今まで中嶋さんから譲って頂いた作品は
どれも気に入っていっておりますが、
本作品、銅版画の「採集された地獄」は
その中でも一番好きな作品になるだろうと思います。
それほどの素晴らしい完成度で、完璧な作品だと
思います。中嶋さんしか出来ない作品です。
心の琴線の響くほどの、相性、感性、好みが
合致する作家は決して多くありません。
中嶋さんとリアルタイムに、同時代、同時期に
生まれたことに感謝いたします。
そうでなければ、中嶋清八さんとその作品に会うことは、
まず無かったことでありましょう。