原題BLINDNESS.制作年2008年。カナダ・ブラジル・日本合作映画。
ジョゼ・サラマーゴ(ノーベル賞作家)の小説
Ensaio sobre a Cegueira(Blindness「白の闇」)の映画化作品。
『ブラインドネス』の感想だが、結論から言えば悪くない。
綺麗な終わり方だったと思う。なかなかの作品でした。
古典SFに「トリフィドの日」という作品を思い出した。
伊勢谷友介と木村佳乃が出ているが、セリフがよく聞き取れない。
三井住友銀行CMで見事な脚線美を見せてくれた、
木村佳乃がすごい汚れ役をやっている。
日本映画では、あんな汚れ役をやる女優はいないだろう。
あそこまで汚れた服を着て、演技する日本女優は珍しい。
目が見えないから、そこらじゅう汚れまくりで、汚い。
目が見えないから、どうでもよくなって、人は堂々と裸になる。
目が見えないから肌の色も人種も関係なくなる。
目が見えないから喧嘩しようにも銃を撃とうとしてもどうにもならない。
目が見えないから文明は崩壊する。
衝撃的な映画である。収容所がまた殺伐としていること・・・。
人が本能のままに生きる。やはり食欲の次は性欲を求める。
楳図かずおの「漂流教室」でも「女をよこせ」って、大友が言っていたな。
「漂流教室」の原作の日本のTVドラマでは、大人の事情で、
「女の奪い合い」などのそういう描写は無いが、
実際に極限状態で無政府状態になれば、食料の奪い合い、水の奪い合い、
武器の奪い合い、女の奪い合いが当然起こるだろう。
当たり前に目が見えることがとんなに素晴らしいことか。
もし目が見えなくなったらと考えると恐ろしい。
何も見えないと古書も意味ない。本も絵画も映画も意味がない。
宝石も金も車も何もかも意味が無くなる。
人種も、肌の色も、美人でも、ブスでも、意味が無くなる。