ゲームの映画化48 『サイレントヒル』(2006 アメリカ)

イメージ 1

ローズの養女・シャロンは普段は愛くるしい9歳の少女であるが、
しばしば何かに憑かれたかの如く「サイレントヒル…」と
謎の呻き声を発する。
そんなシャロンに心を痛めたローズは、ウェストバージニア州
サイレントヒル”という街が実在することを探り当て、
シャロンを連れてその街を訪ねることにするが、
実はそこは30年前に大火災が起こり、多くの人々が死亡し、
現在は誰も近付かない廃墟と化していたのだった。
街へ向かう途中、道路へ飛び出してきた少女を避けるため
山腹に車ごと突っ込んだローズは意識を失う。
夜が明け目覚めたローズはある異変に気がつく。
なんとシャロンがいないのだ!
霧の中「サイレントヒルへようこそ」と書かれた看板を見つけたローズは、
不気味に静まり返った街の中へ足を踏み入れる…。

コナミが世に送り出した大ヒット・ホラーゲーム『サイレントヒル』が、
ついに映画化。原作は、世界中のゲーム・ファンを容赦なく戦慄させ、
その恐怖は『バイオハザード』をも凌ぐと評価されました。
映画『バイオハザード』の魅力を屈強なヒロインが重火器を
手に暴れまわるアクションとするなら、映画『サイレントヒル』の魅力は
恐怖と幻想美が渾然一体となった独創的世界観。
そんな本作の監督を任されたのは、『ジェヴォーダンの獣』での独自の
世界観が脚光を浴びたクリストフ・ガンズ。彼自身が、
ゲーム版の大ファンで誰よりも映画化を熱望した一人。
そして、他のファンの期待を裏切ることなく、
芸術性さえ感じさせる未曾有のヴィジュアル体験を創り上げました。
また、リアルなオープンセット、最先端のデジタル技術を駆使した映像美は
圧巻です。そして主人公・ローズを演じるのは『ネバーランド
メリンダとメリンダ』のラダ・ミッチェル。他にも『ロード・オブ・ザ・リング』の
ショーン・ビーンを筆頭に、ローリー・ホールデンら曲者俳優が脇を固めます。
この悪夢が、アナタの恐怖の次元を変えます。 126分

(映画紹介文より抜粋)

今回紹介するのは、映画 『サイレントヒル』(2006 アメリカ)である。
上記に有る様に、同名のゲームの映画化、実写化である。
映画の出来は、さておき、私は、この『サイレントヒル』というゲームが
とても大好きである。
ストーリ構成は巧みであり、他の追随を許さない。
日本のホラーゲームのまさしく金字塔とも言える作品である。
同じホラーゲームのバイオハザードとはまた一味も二味も違う
世界観は素晴らしいとしか言い様も無い。
そもそも私はプレイステーションを買ったのは、ホラーゲームの
バイオハザードがやりたくて買ったようなものである。
バイオの次に私が手を取ったのは、この『サイレントヒル』であった。
表の世界、裏の世界と分かれており、裏の世界は、血と死体と錆である。
映画にしても、今まで、「血と死体と錆」で陰鬱な世界を
構築して見せた作品は無く、私は大変衝撃であった。
今回、この実写化された、『サイレントヒル』はこの世界観を受け継いでいるが、
やはり期待しすぎなのであろうか。大変物足り無く感じた。
しかし雰囲気やイメージは結構うまく受け継いでいる様に思う。
残念であったのは、ゲームの音楽を本映画は受け継いでいない事である。
サイレントヒル』のイントロの音楽は素晴らしく、その音楽だけでも充分に
独立した作品として鑑賞出来る程の出来であるが、
その卓越した音楽をこの映画には使う事が無かったのが本当に残念と思う。
あのマンドリンの奏でる、悲しげで寂しげな音楽が
この作品にはとても良く似合うのである。
あと、付け加えれば主人公は男の方が良いと思うし、
また主人公が使う武器は序盤はピッケルか、鉄パイプ。
中盤からは拳銃、ショットガンを使って欲しかったと思う。
しかしモンスターは結構よく再現されており、
看護婦の描写、動きは良いと感じた。
今、挙げた点が考慮されていれば、
もっと高い評価を得られたに違い無い。