(原題Inglourious Basterds)
2009年アメリカ・ドイツ制作。153分。
娯楽に徹した映画だ。大変良い映画で満足した。
2時間半に及ぶ長い映画だが、面白かったので、長いとは全く感じなかった。
冒頭のシーンから緊迫感があり、ハラハラしっぱなしだった。
ドイツのハンス・ランダ親衛隊大佐(クリストフ・ヴァルツ)を
一目見ただけで、コイツはヤバイわ・・・関わりたくない奴だなと
0.5秒で把握した。ランダの威圧感は凄い。
『宮廷画家ゴヤは見た』のハビエル・バルデム演じる、
ロレンソ神父も嫌らしかったが、ランダもまた嫌らしい。
何から何まで気に触る。ランダの何もかもが気に入らない。
クリストフ・ヴァルツなる、オーストリア出身の役者が
ランダを演じているのだが、この人しかランダは演じられない。
正に適任だ。よくぞこの人物を抜擢したもんだ。
日本だったら、石を投げられるレベルの極悪そのものの演技である。
それほど、この映画のランダ親衛隊大佐は狡猾で憎たらしく、嫌らしい。
とぼけたような顔をして、何もかも計算づくで打算づくで辛辣でさえある。
このランダの余りにも嫌らしい人物のせいで、大スターのブラッド・ピットが
演じる、アルド・レイン中尉の存在がすっかり霞んでしまった。
(そういえば、そんな人物がおったかもなレベルまで)
印象に残る悪役といえば、「レオン」に出てくる、ゲイリー・オールドマン演じる、
スタンスフィールドだろう。
それと同様に、このランダも大変印象に残る悪役である。
冒頭のシーンから嫌な感じで、ここから英語で話すと言った時から、
あ、ここに匿っているんだ、会話を聞かれないためかと見当はついた。
フランスに駐留しているドイツ将校ならフランス語も決して苦痛ではないだろうし、
英語に切り替える為の口実なんだなと思った。
隠れているのが判っているから、なかなか帰らないし、
問答がいちいちネチネチしている。
2009年アメリカ・ドイツ制作。153分。
娯楽に徹した映画だ。大変良い映画で満足した。
2時間半に及ぶ長い映画だが、面白かったので、長いとは全く感じなかった。
冒頭のシーンから緊迫感があり、ハラハラしっぱなしだった。
ドイツのハンス・ランダ親衛隊大佐(クリストフ・ヴァルツ)を
一目見ただけで、コイツはヤバイわ・・・関わりたくない奴だなと
0.5秒で把握した。ランダの威圧感は凄い。
『宮廷画家ゴヤは見た』のハビエル・バルデム演じる、
ロレンソ神父も嫌らしかったが、ランダもまた嫌らしい。
何から何まで気に触る。ランダの何もかもが気に入らない。
クリストフ・ヴァルツなる、オーストリア出身の役者が
ランダを演じているのだが、この人しかランダは演じられない。
正に適任だ。よくぞこの人物を抜擢したもんだ。
日本だったら、石を投げられるレベルの極悪そのものの演技である。
それほど、この映画のランダ親衛隊大佐は狡猾で憎たらしく、嫌らしい。
とぼけたような顔をして、何もかも計算づくで打算づくで辛辣でさえある。
このランダの余りにも嫌らしい人物のせいで、大スターのブラッド・ピットが
演じる、アルド・レイン中尉の存在がすっかり霞んでしまった。
(そういえば、そんな人物がおったかもなレベルまで)
印象に残る悪役といえば、「レオン」に出てくる、ゲイリー・オールドマン演じる、
スタンスフィールドだろう。
それと同様に、このランダも大変印象に残る悪役である。
冒頭のシーンから嫌な感じで、ここから英語で話すと言った時から、
あ、ここに匿っているんだ、会話を聞かれないためかと見当はついた。
フランスに駐留しているドイツ将校ならフランス語も決して苦痛ではないだろうし、
英語に切り替える為の口実なんだなと思った。
隠れているのが判っているから、なかなか帰らないし、
問答がいちいちネチネチしている。
もう一人印象に残る悪役は、酒場のシーンに出てくる、
アウグスト・ディール演じる、ヘルシュトローム少佐だ。
このヘルシュトローム少佐もランダよりは小物ながら、
やはり嫌らしい人物だ。こいつも出てきた時から、あ、嫌な奴だなと
嫌悪感しか感じなかった。ランダ同様いちいち言う事がねちっこい。
この酒場のシーンも緊迫感が溢れていた。
話し方がおかしい、どこの出身だと言われた時から嫌な雰囲気になってくる。
追求が厳しいので、こりゃごまかせないなと思った。
クエンティン・タランティーノ独特の何気ない会話風ながらも緊迫したシーンであった。
物語の冒頭の頭の皮剥ぎはグロかったし、またバットでの撲殺シーンも残酷だった。
撲殺は嫌な死に方だ。どうせなら、銃殺の方がまだ楽な死に方だろう。
ランダがブリジット・フォン・ハマーシュマルク(ダイアン・クルーガー)に
突然飛び掛って、絞殺するシーンは迫力があったし、殺すにしても
まさか唐突に飛び掛って絞殺するとは思ってもみなかった。
あの絞殺シーンは、「No Country for Old Men」の絞殺シーン同様、迫力があった。
斬新で、切り口が新しく、クエンティン・タランティーノらしい映画でした。
アウグスト・ディール演じる、ヘルシュトローム少佐だ。
このヘルシュトローム少佐もランダよりは小物ながら、
やはり嫌らしい人物だ。こいつも出てきた時から、あ、嫌な奴だなと
嫌悪感しか感じなかった。ランダ同様いちいち言う事がねちっこい。
この酒場のシーンも緊迫感が溢れていた。
話し方がおかしい、どこの出身だと言われた時から嫌な雰囲気になってくる。
追求が厳しいので、こりゃごまかせないなと思った。
クエンティン・タランティーノ独特の何気ない会話風ながらも緊迫したシーンであった。
物語の冒頭の頭の皮剥ぎはグロかったし、またバットでの撲殺シーンも残酷だった。
撲殺は嫌な死に方だ。どうせなら、銃殺の方がまだ楽な死に方だろう。
ランダがブリジット・フォン・ハマーシュマルク(ダイアン・クルーガー)に
突然飛び掛って、絞殺するシーンは迫力があったし、殺すにしても
まさか唐突に飛び掛って絞殺するとは思ってもみなかった。
あの絞殺シーンは、「No Country for Old Men」の絞殺シーン同様、迫力があった。
斬新で、切り口が新しく、クエンティン・タランティーノらしい映画でした。
日本の古風な悪役の役者の方は、どうも迫力が無い。全く悪人には見えない。
心が美しい方、上品な方ばかりで、ちっとも嫌らしさを感じない。
顔は悪人面かもしれないが、表情、せりふ、話し方、しぐさなど
何もかもが上品で、善人そのもので、悪人というよりは苦労した善人そのものである。
悪人とは恫喝したり、怒鳴ることでは決してない。
悪人とは鬼畜と表現するのすら生ぬるいと感じるほど、
その場に存在するだけで、嫌らしく、何もかもが嫌悪感を覚えるほどの存在である。
視線、息遣い、しゃべり方、歩き方、何もかもが嫌らしく、裏があるようで無ければならない。
日本の悪役の方は、顔は悪役かもしれないが、悪人には全く見えない。
悪役どころか、仕事でやっているんだな、実生活では、真面目な人なんだなと思わせられる人ばかり。
心が美しい方、上品な方ばかりで、ちっとも嫌らしさを感じない。
顔は悪人面かもしれないが、表情、せりふ、話し方、しぐさなど
何もかもが上品で、善人そのもので、悪人というよりは苦労した善人そのものである。
悪人とは恫喝したり、怒鳴ることでは決してない。
悪人とは鬼畜と表現するのすら生ぬるいと感じるほど、
その場に存在するだけで、嫌らしく、何もかもが嫌悪感を覚えるほどの存在である。
視線、息遣い、しゃべり方、歩き方、何もかもが嫌らしく、裏があるようで無ければならない。
日本の悪役の方は、顔は悪役かもしれないが、悪人には全く見えない。
悪役どころか、仕事でやっているんだな、実生活では、真面目な人なんだなと思わせられる人ばかり。